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良性発作性頭位めまい症になりました② ─1年後にめまい再発の巻─「閉経宣言」 vol.12

E.T.を連想しながら診察を受ける完熟オレンジさん

チーム完熟 の【完熟お見舞い、申し上げます】
既婚、未婚、子あり、子なし、シングルマザーとバラエティに富んだ編成のコピーライター集団「チーム完熟」。酸いも甘いもかみ分けてきた40代~50代の4人が人生の後半にさしかかり、訪れた心身の変化に向き合う奮闘記【完熟お見舞い、申し上げます】。同世代の読者が抱えるモヤモヤした気持ちを少しでも明るく照らせますように!


2021年2月、生まれて初めてのめまいに見舞われたオレンジ。
すぐに治ったのをいいことに、すっかり忘れてぐうたらな毎日を過ごしていました。
グルン・オェの法則が生まれためまい初体験記はこちら

時は流れ2022年3月のある日。
あの悪夢がふたたびオレンジを襲ったのでございます。

いつものようにかすかな尿意とともに意識朦朧のまま起き上がろうとしたその時。

キタァァァァァ! 1年ぶりのめまい!
ゴホンときたら龍角散。グルンときたらオェェェェは、この世の法則。
今回もまた、ジェットコースターに乗って後ろ向きに1回転したと思うと、オェェェェ。
けれど、今回のオレンジは強かった!

昨年の生まれて初めてのめまいで感じた「一体何が起こったのか?」という恐怖がなかったためか、意外と冷静に対応できたのです。キリッ。

「あー、大丈夫、大丈夫、はい、はい、気のせい、気のせい」と声に出していました。思い込みの激しいプラシーボ人間なので、明るいイメージを自分に言い聞かせることが習い性となっています。

そして、前回のめまいの教訓として枕元に常備していためまいと吐き気のお薬を飲むべくポーチに手を伸ばし、なんとか、うんがふっふ。お水なしで飲みこみました。

しばらく時間を置いて、「よし、吐き気がおさまったな」と確信したところでトイレへ。

ところがなんと、めまいが思いのほか強かったのです。
当時、ZOZOの創業者・前澤さんの宇宙滞在が記憶に新しかったこともあり、
「はい、はい、ここは宇宙。無重力空間。めまいは気のせい、気のせい」
とこれまた声に出しつつ、壁伝いでそろり、そろり。
トイレまで宇宙遊泳の巻。

やっとこさ辿り着き、用を足して立ち上がろうとするも・・・。
無理。
目がまわり過ぎている。

「仕方ない」と「大丈夫、大丈夫」が口ぐせのオレンジですが、
さすがに「こりゃ、ちょっと困ったなー」とつい口に出る。

でも、まあ、ほんと、仕方ないので、しばらくトイレに。

これまた昨年の教訓から、スマホもトイレに持ち込んだので命綱は万全。
スマホを見る余裕はなくても、安心してトイレに籠ることができました。

「前回はめまいも吐き気も薬でおさまったのになぁ、前回とはなんか違う気がするなぁ」なんて考えを巡らせながら、めまいがおさまってきた隙をみて、また、そろり、そろりと壁伝い。宇宙遊泳でベッドに向かいました。

でも、「いまベッドに寝たら一生起き上がれなくなるかも!」って、思ったのです。

オレンジは2年来の五十肩も抱えているので、ベッドから起き上がる時は腕の角度にも細心の注意を払わないと、後で泣きを見るので要注意。そのうえで、めまいと吐き気のことまで気にするのって地味に大変なんですよー。

そこで、食卓というか、仕事机というか、とにかく部屋にひとつしかないテーブルに落ち着くことにしました。
そして、何もできず、ただ、ボ―――――――ッとしていました。

そう、めまいの辛さは、「何もできない」ことにあります。
寝てもダメ、座ってもダメ、立ってもダメ。
本も読めない、PC・スマホ・テレビも見られない。

めまい経験者の完熟マスカットさんがこの事象について、
「休むことすら、許されない」
と言いましたが、上手いこと言った!
まさにそれなのです。

さて、しばらく無の時間を過ごし、少し楽になったタイミングでパソコンの電源を入れました。しんどくてもググらずにおれない現代病です。
スマホの小さい画面を見るよりは、PCの方がマシかなとも思ったからです。

PCが立ち上がるまで、口さみしさを感じてドライプルーンをひと粒モグモグ。ところが、この後、ドライプルーンをすぐにもどしてしまいました。

私にとって、吐くという行為は普段経験がないだけに、一番のダメージなんです。
さらに、「前回のめまいとは違う気がする」という感覚もイヤな感じです。
ちょっとググるとすぐに「脳梗塞」というワードに引っかかってしまいました。

不安の芽は早期につぶしておきたい。

そこで、日曜日でかかりつけ医がお休みだったこともあり、
半年前にお世話になった総合病院の救急外来へ。

先生には、今朝からの様子と、1年前にもめまいがあったこと、
でも、今回とは違う気がすることなどをお話しました。

そこで、「指鼻試験」が行われました。
タイトルのイラストがそれです。
自分の鼻を自分の指先で触ったあと、先生の指先を触ります。

先生は指先を動かすので、それを追って触るのですね。

小脳運動の観察ということですが、すぐに「E.T.だ!」と連想する私は、
紛れもないメノポーズ(更年期)後半戦世代(笑)。

むしろ、「E.T.試験」と改名されない方が不思議だと思ってしまいます。

脳内に流れるのはジョン・ウイリアムズ作曲のE.T.のテーマ曲。
先生の指先に触れるたび、脳内に響くのは、
「E.T. Phone Home」や「Be Good!」と言っているE.T.の声。
そう、今の私は、エリオット少年!
(違う病気を疑われそうです)。

ニヤニヤしながら指先に触れてくる患者、さぞ気持ち悪かったことでしょう。すみません。
他にも滑舌を確認されたりしましたが、E.T.試験のことしか覚えていなくて書けません。すみません。

先生は「脳には異常がないと思われますが、心配ならCTを撮っておきますか?」とおっしゃってくださいました。
注射器を使わない検査は大好きなので「はい!」と即答。

CT画像を見る時には、半年前に別の病気の件で主治医だった先生が来てくださいました。
心強い!

「CT画像をみる限り問題はない。もちろん、脳血管の細部を見るためにはMRIを撮ることになるけど、その必要はないだろう」とのこと。
そして、先生の口から重要なひと言が発せられたのです。
「明日になってもめまいが治らなかったら、耳鼻科に行ってください」。

なぜ耳鼻科か、先生が説明してくれたような気がするのですが、覚えてないのが残念。
E.T.試験で一時テンションがあがりましたが、めまいは続いていたので、基本すべてが上の空だったのです。先生、ごめんちゃい。
おほほほほ!

つづく・・・

チーム完熟・オレンジ(ライター)

「チーム完熟」の最年長者。1966年生まれのいい歳した永遠のカマトト。コピーライター / 結婚・出産経験なし / 閉経年齢は53歳。更年期症状はほぼやり過ごしているが、太り過ぎからくる生活習慣病をなんとかせねばと思う日々。
執筆note 「完熟5(かんじゅくふぁいぶ)」

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