更年期・プレ更年期・アフター更年期世代女性の今日と未来の健康を考えるWebメディア「カンテラ」

【完熟お見舞い、申し上げます】50歳のうぬぼれ鏡 ブサイクコンプレックスを抱えた私の外見探し「第1回 勇気を出して、鏡と向き合う。」

既婚、未婚、子あり、子なし、シングルマザーとバラエティに富んだ編成のコピーライター集団「チーム完熟」。酸いも甘いもかみ分けてきた40代~50代の4人が人生の後半にさしかかり、訪れた心身の変化に向き合う奮闘記。同世代の読者が抱えるモヤモヤした気持ちを少しでも明るく照らせますように!


更年期世代の女性にフォーカスしたWebメディア、カンテラからコラムのお話をいただいて、何を書くべきか考え込みました。
ライチこと私50歳。アラフィフどころかジャスフィフ、更年期まっただなか。
生理の間隔が不順になり、メインイベントの閉経もどうやら間近です。
めでたいかどうかはともかく、初潮と同じで、女として大切な区切り。
その時は子宮・卵巣おつかれさま会ってことで、ちょっといいお酒でも開けようかな。

のんきなことが言えるのも、とくに体の不調、更年期症状が思い当たらないから。
ステイホームのせいで、多少の体重増とボディラインのゆるみが気になるくらい。
もちろん非常に喜ばしい、ありがたいことなのですが、カンテラ読者の皆さんに興味をもっていただける要素もないということに…
そ、それは困る。

とはいえ、悩みがないわけじゃありません。

私は昔から容姿コンプレックスが強いんです。

40を過ぎてからは老化も追い打ちをかけ、一度自己嫌悪におちいると、一週間くらいダウナーな状態が続きます。
これはもしかしたら、更年期症状のひとつであるメンタルの落ち込みも、かかわっているかもしれない。

顔だちがキツめでブサいし、若い頃はひどいニキビに悩まされていたし、ムダ毛が濃くて体型も女らしくない。
そのせいで対人恐怖症ぎみだし、恋を含めていろんなことに消極的な人生でした。
写真を撮ってもらうと、その場ではお礼を言っても、絶対に見返しません。
小さなサムネール画像が目に入るだけで、ブサイクさに心臓がひゅっと縮みます。
当然ながら結婚式もブライダルフォトもパスしました。

世の中には、うわべを飾るのは愚か。清らかな心や教養、礼儀を身につけ内面の美を磨くべき、みたいな価値観もあります。それは正論。
自分の見た目がいやで苦しいなんて、口に出してはいけない気がして人にも言ったことはありませんでした。
まして今は分別ある中年女性。そんな中学生みたいな悩み、恥ずかしすぎる。
たぶん客観的に見たら、私の容姿はごく普通。中の下、偏差値40とか45とか。
顔じゃなくて心の問題。悩むことじゃないことを悩んでるんだよなあ。

自分の顔を見なくちゃいけないメイクが嫌いないっぽうで、服は好き。
コム・デ・ギャルソンなどのアバンギャルドな服をちょいちょい着ます。
服のパワーがコンプレックスを吹き飛ばしてくれるから。
20代で最初に買ったのは、前からみるとスカート、後ろ姿はパンツの不思議なボトム。
女らしさが足りない。けれど男になりたいわけでもない。
なにを着ても似合わないと感じていた私を、この服は肯定してくれました。
無理に女らしくしなくても、男らしくしなくてもいいんだよ、って。

デザイナーズばかりは買えないので、派手な色柄のチープな古着も好きでした。
私を知る人は、自由に服装を楽しんでいる私が、醜形恐怖症に近いメンタルだとは考えなかったんじゃないでしょうか。

幸いにしてというべきか、私はど近眼。
かけても視力が0.7しか出ないメガネで、世界は常にぼんやり。
望めば、自分の顔をしっかり見ないまま生きていけます。
けれど、それでいいのか?

「地味でブサイク、話すとおもしろ」。

これでヨシとしてきた自分のキャラは、甘えと怠惰の結果じゃないのか?
カンテラへの参加をきっかけに、30年くらいサボっていた自分の外見にちゃんと向き合って、あーだこーだしてみるか!という前向きな気分になりました。

私は以前の職場の女子トイレの鏡を、心の中で「うぬぼれ鏡」と呼んでいました。
おそらく窓の方角がいいんでしょう。
とくに午前中、白いタイルの空間に柔らかい光が満ちると肌のアラが目立たなくなり、疲れていても顔がキレイに見えたんです。
女優ライトに囲まれた、撮影スタジオのメイクルーム以上のうぬぼれ効果でした。
トイレから戻る時の私は心なしか、にっこりしていたと思います。

大人なら「うぬぼれ鏡」を自力でもつべきだ。

自分の好きな自分を。これが私と肯定できる自分らしい顔を。
50歳。キリのいい数字に背中を押され、闇を照らすカンテラに勇気を得て、私は外見を探していこうと思います。

チーム完熟・ライチ(ライター)

「チーム完熟」のクールダウン担当、通称・師匠。1971年生まれ。雑誌編集を経て1997年からコピーライター。既婚・子なし・別居中。2018年から認知症の実母の保護者となり、2020年に看取る。コロナ禍でのもっかのマイブームはプロ将棋観戦。
執筆note 「完熟5(かんじゅくふぁいぶ)」

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