更年期。
避けて通れない、人生の季節です。
特に女性のからだをもつ人にとっては、
暮らしに影響を及ぼすかもしれない不安な要素ではないでしょうか。
衰えを象徴する言葉のように感じる方。
不調が続くというイメージを持つ方。
ヒステリックになってしまうかもしれない自分を恐れる方。
さまざまな印象の中に、ポジティブなものがあまりないのは確かです。
更年期は女性自身にとって、そして周囲にとっても不都合なものかもしれません。
若々しいこと、発展、前進、安定を善しとする今の世の中で
それとは対極にある老い、可能性が減ること、
不安定になること、死に一歩近づくという現実を
受け入れ、飲み込み、それを前提に生きていくのは苦しい。
でも、現代の日本人は「人生100年時代」といわれるほど平均寿命が延びています。
日本女性の平均閉経年齢は50.5歳といわれます。
約100年の人生で、50歳はやっと半分。
女性のからだの一部が役割を終えても、
私たちはまだまだ社会の中で生き、自分の人生を積み上げ続けていかなくてはいけません。
また、更年期は最長10年にわたって女性のからだに影響を及ぼす可能性があります。
100年のうちであっても10年は無視できない長さです。
更年期を、そして更年期後もずっと続く人生をすこやかに生きるために。
更年期といつも仲良く、とは言えませんが、
なんとか折り合いをつけながら人生を味わうために。
必要な情報を集めたい。
同じ世代、上の世代、そして将来の更年期に備えるべき若い世代にお届けしていきたい。
こんな思いで、このサイトを開設することにしました。
「カンテラ」は携帯用の灯りを指す言葉です。
かつては、石油の入ったブリキの壺が灯りとして使われていたそうです。
更年期の症状や40代50代の抱える悩みは
すぐにスパッと解決できるような問題ではありませんが、
晴れ渡った空の太陽のようにではなくても、
トンネルを抜けるために闇の中を歩くとき、
出口にたどり着くために必要な小さな灯りのように
足元や行く道を照らしていきたいのです。
からだのこと、からだとつながる心のこと。
更年期と付き合っている人や更年期を過ぎた人がどう生きているか。
こうしたことを私たちも皆さんとともに知り、
記事を丁寧に編んでいきたいと思っています。
更年期の症状や悩みは千差万別、人それぞれといいます。
ご自身や大切な方に合った情報を選びとってください。
ちょっと気持ちが晴れた。知ったら元気になった。
わかったら不安が減った。
どうすればいいのか迷っていたけど、ヒントが見つかった。
そんな記事をたくさん掲載でき、より多くの必要とする方の目に留まりますように。
2021年6月30日 Webメディア「カンテラ」主宰 手塚 美幸