更年期・プレ更年期・アフター更年期世代女性の今日と未来の健康を考えるWebメディア「カンテラ」

更年期こそマインドフルネス〈その2・あやしいって思ってる?〉アラフォーからのセルフラブ vol.8

マインドフルネスいかがですか?の完熟マスカットさん

チーム完熟 の【完熟お見舞い、申し上げます】
既婚、未婚、子あり、子なし、シングルマザーとバラエティに富んだ編成のコピーライター集団「チーム完熟」。酸いも甘いもかみ分けてきた40代~50代の4人が人生の後半にさしかかり、訪れた心身の変化に向き合う奮闘記【完熟お見舞い、申し上げます】。同世代の読者が抱えるモヤモヤした気持ちを少しでも明るく照らせますように!


更年期こそマインドフルネス〈その2・あやしいって思ってる?〉アラフォーからのセルフラブvol.8

「瞑想を取り入れてます」なんて言うと、
「空中浮遊とかしちゃう? 笑」「片岡鶴太郎目指してる? 笑」
などと言われたりする・・・。

ズバリ、瞑想はあやしいと思われがちです。
その感覚もわかります。
そんな人にオススメしたいのがマインドフルネスです。

そう言うと必ず聞かれるのが
「瞑想とマインドフルネスって何が違うの?」

(前回、マインドフルネスとは「こころを今この瞬間に向けた状態」と説明しましたが、今回の質問では、マインドフルネスな状態を作り出す手法「マインドフルネス瞑想」のことを指しています。ちょっとややこしくなってますけど。)

一言でいうと
「マインドフルネス(瞑想)とは、瞑想から宗教色を抜いたもの」です。
(いろんな人がいろんな定義をしてますが、私が学んだ先生の説明です)

瞑想の目的は、悟りをひらくことにあります。

その歴史をざっくり説明すると、
むかーしむかし、王家に生まれたお釈迦様が、生きること・老いること・病気になること・死ぬことに苦しむ人々を目にして、それらを解決するにはどうしたらいいかと思い悩み出家して、めっちゃ修行して瞑想して悟りをひらいたわけです。それが仏教の始まり。
(ざっくりすぎてお釈迦様に怒られそう……)

なので、瞑想と宗教は切っても切れない関係があるわけです。
しかしながら人間の4つの苦しみは、宗教に関係なく世界共通の悩みでもあります。

これらに対して瞑想というすごいものを、宗教を超えて広げたいと考えた人たちが現れます。その結果、1970年代頃から欧米で普及し始めたのが「マインドフルネス」でした。

マインドフルネスの目的は悟りではなく、主にストレス低減です。

2014年2月。
アメリカのタイム誌の表紙にこんな宣言が掲げられました。
「マインドフルネス・レボリューション」

この特集記事ではマインドフルネスの流行を客観的に描きながらも「ストレスで疲れ切ったマルチタスキング(同時処理)文化に心の集中を見出すサイエンスである」として、単なる流行ではないと述べています。

私たちの暮らしの中で、マルチタスキング(同時処理)なんてほんと当たり前すぎて、改めて「文化」なんて言われると驚いてしまうほど。

だって洗濯機のスイッチを押したあと、まな板の上でキャベツを刻みながら、ママ友に卒業式の実行委員会の連絡しなきゃと思いつつ、昨日の仕事で出し忘れた書類のことを思い出したりする。なんて日常茶飯事ではないでしょうか?
そしてお察しの通り「心の集中」どころではありません。
リラックスした時間を作りたいと思っても、それすらタスクになりかねない。

だからこそ、いつだって慌ただしくてざわざわしてる心を整えるいうマインドフルネスという概念が受け入れられているのでしょう。
私たちにぴったりでもありますよね。

さらに、タイム誌が宣言した2ヶ月後の4月。
米インテル社では世界63カ国、約10万人の従業員を対象にマインドフルネスをベースにしたトレーニングプログラムを行うと発表。
2007年にはGoogle社も社員研修にマインドフルネス習得のスキルを導入。
スタンフォード大学の医学部では、療法の1つとして研究が今も進められています。

最先端企業から一流大学まで。こうなればもうあやしい気配はほぼゼロ!
実際これらの流れをきっかけに、日本にも遅れてプチブームが到来しました。

さらにマインドフルネスきっかけに、日本の禅が注目されているらしいなんて話を聞くと、瞑想→宗教→あやしい!とか思っていたのも忘れ、なんだか誇らしいような気持ちに……。

古くはYMOや少年ナイフにも通じる、「逆輸入」パターンです。
昭和世代はこれにめちゃ弱い!

そんなわけで、ストレス解消になるならやってみるか、ってノリで軽くはじめられるのもマインドフルネスの良さです。

あまりの軽さから、アメリカではマインドフルネスの流行をファースト・フードのマクドナルドになぞらえて「マック・マインドフルネス」なんて揶揄されたりもしてますが。

でも思うんですよ。
マックの手軽さとクセになる感じすごいじゃんって。

日々を快適に過ごせるようになりそうなら、斜めに構えて「あやしい」とか言わず、とりあえず試してみるのも悪くないはずです。

ガラケーからiPhoneに切り替えるのも、TwitterやInstagramもなんかのアカウントを作るのも、私は一瞬躊躇した。でもやってみたら、めっちゃ便利だったり、新たな出会いが生まれたりしてよかったなぁと思うわけです。

よそから見たら失敗に見えることだって、ちゃんと人生の糧になる。

まぁそんな風にドーンと構えられるようになったのは、マインドフルネス的な生き方に舵を切ったせいか、単なる歳のせいなのかは不明ですが。

これを読んでなんとなく興味が湧いてきた方は、一度試してみてはいかがでしょうか。駅前のマックに立ち寄るようにお気軽にどうぞ!

チーム完熟・マスカット(ライター)

「チーム完熟」イチの恋愛体質。十数年前にDV的なごちゃごちゃの果てに一人息子を抱えて離婚。元夫とはそれっきり。昨年、息子の独立を機にフリーランスに。コピーを書くことのほかに、ヨガと瞑想を広げる活動も展開中。人生の後半は、好きな人と好きなことしかしないと決める。
※現在は別業にて活動中
執筆note 「完熟5(かんじゅくふぁいぶ)」

「チーム完熟・マスカット」の記事一覧