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見た目をどこまで気にするか? 老ける自分にショックを受けない2つの方法。前編 マンゴーVol.9

「年相応」とルッキズムの間で悩む完熟マンゴーさん

チーム完熟 の【完熟お見舞い、申し上げます】
既婚、未婚、子あり、子なし、シングルマザーとバラエティに富んだ編成のコピーライター集団「チーム完熟」。酸いも甘いもかみ分けてきた40代~50代の4人が人生の後半にさしかかり、訪れた心身の変化に向き合う奮闘記【完熟お見舞い、申し上げます】。同世代の読者が抱えるモヤモヤした気持ちを少しでも明るく照らせますように!


本当にあったマンゴーだけが、こわい話。

それはある日、オンライン会議の録画を見ているときじゃった……。画面には立て板に水を流すように話す男性と、相槌を打ちながらメモをとる女性が映し出されておった。女性は下を向いているからか、眼鏡がずり下がっていて、その眼鏡は分厚い老眼鏡のようであった。白髪もちらほら目立っていて、顔は見えんが、5・60代くらいの女性であろうか……。

しかし、ひとたび顔を上げると女性は意外と若く……なんとそれはマンゴー(42歳)の姿であったそうな……。


こんにちは、マンゴーです。みなさんにも冒頭のような体験はありませんか?
「ふいに窓ガラスにうつった自分が……」
「うっかり子どもの写真にうつりこんでいた自分が……」
想像以上に老けていてびっくりという脳内と現実との乖離が。

今日は「ある」前提で、妙齢女性の見た目について熱量多めに考えていきたいと思います。


さて、昨今は多様性をみとめあい、「その人らしく」生きることが是とされる風潮です。
その人らしい暮らし方、働き方、家族観、死生観、セクシャリズム……ふむふむ、みんな違って、みんないいと思います。

さらに「若いことに価値がある」と考えるエイジズムや「美しい方が価値がある」というルッキズムは古き固定観念だ、それで人(特に立場の弱い女性)をはかることは悪であり、「その人らしさ」を認めあう妨げになるものだ、という近年の考え方、これにも納得している……はずでした。はず、だったんですよ、

冒頭の事件が起こるまでは。


腹を割って書きますが、なうマンゴー42歳、仮に更年期に突入していたとしても、50代に見られるのはイヤなのです。実年齢より上はイヤなのです。なんなら30代に間違えられると喜びますし、「美人だ」「小顔だ」「どんな髪型も似合うね」と(ごくたまに)言われれば、一瞬で天に昇ります。

そんなことから「ルッキズムやエイジズムを否定できるのは、それらを超越した社会的・経済的強者(つまり著名人やお金持ち)だけなんじゃね」と勘繰り、「私らしさは是」だとしても、同調を美学とするジャパンに浸透するのはもうちょっと先かしら、と思うのです。

だって、アラフォー女性をターゲットとしているファッション誌がいくら「私らしく♪」とタイトルを躍らせていても、そこに載っているモデルさんたちの「画一的な整った顔と細い身体」や「画一的なコーディネートの私らしい服」を見ると、「個体らしさ」はどこじゃろう? と首をかしげてしまうんですね。


そしてこんな結論に至りました。
マンゴーは、「女房と畳は新しい方がいい」という考え方がだいっっっきらいなくせに、その考えと五十歩百歩な昭和女なのではないかと。いつまでも若くきれいな外見を好ましいと考えているのではないかと。


昭和女の解決策は2方向からいってみよう

そこでマンゴーは考えました。
実年齢以上に老けて見えるとイヤだと思う現象、これを因数分解してみると「老けて見える自分を嫌悪する感情がわくこと」が問題であると行きつきました。

いくら他人が心の中で「マンゴーさん、老けたな~w」とこっそり思っていても、私は痛くもかゆくもありません。老いはみなが通る道です。面と向かって言われたら「ハア、何様?」となりますが、ハハハ、思うだけなら勝手にするがいい。重要なのは、私が私を見てショックを受けることなんです。


この仮定から、解決策の糸口として浮上したのは2つ。

1.自分の目から老けて見えなきゃいい
2.老けることに嫌悪をいだかなければいい


なかなか難しいところですが、ゴールが定まれば目指すのみ。
マンゴーはまず、1に取り組みました。

プロの手を借りて「老け」要素を取りのぞけ。

冒頭の事件で、老けて見えてしまった主な要素は「老眼鏡」と「白髪」。加えて「ゆるくなったフェイスライン」も気になりました。

であればそこを変えるのみ。マンゴーは眼科に出向いてコンタクトを買い、美容師さんに白髪染めとうすくなってきた生え際をかくすためにショートボブにしてもらい、前回の仏の手で美容鍼を打ってもらったのです。


するとどうでしょう。
「あ、若がえった。40代に見えるじゃん」
とても簡単です。

眼鏡がなくなると、顔面で光を反射するからか顔色が明るくなり、目が本来の大きさになって輝きます(※ド近眼なので眼鏡をかけると目が縮むのです)。

ニュアンスのある栗毛は顔まわりを明るくし、熟練の技で整えてもらった髪型は「かわいい!」と、マスカットさんとママ友から好評です。

美容鍼は、私の場合2日しかもちませんが、皮膚が頭蓋骨に「びたり」と張り付くようにスッキリします。ほほう、これは若かりし頃のフェイスラインだぜ。


そしてマンゴーは悟ったのです。
やっぱり、文明の利器とプロたちの力はすごい。
金をかければ実年齢を保てる、
と。


きっとマンゴーでもエステに行けば、ネイルサロンに行けば、歯を入れ替えれば、専属トレーナーをつけてボディメイクをすれば、それなりに若々しく美しくいられるでしょう。これはこれで収穫です。


しかし、プロの手を借りても時間を止めることはできないのです。手入れをせずに数週間たてば、またふりだしに戻ってヨレた外見に嫌悪してしまうことでしょう。私は延々とこれを繰り返して後半の人生を過ごさねばならんのでしょうか。

ここはやはり、根本的な価値観の変化を要します。解決の糸口2である「老けることに嫌悪をいだかなければいい」をなんとか達成できないものでしょうか。

うーむ、42年間染みついた価値観はそう簡単に変わるとは思えませんが、いま「外見以外からやってくる自信や肯定感」がヒントになるような気がしているのです……完全解決とはいかないまでも、もがくだけもがこう……というわけで、次回に続きます!



マンゴー
レベル:42
装備:コンタクトレンズ(3箱分約20,000円)、ヘアカット&カラー(約12,000円)、美容鍼(全身含め約6,000円)
状態:健康が満たされてきたので、急に美容へ走り出す



チーム完熟・マンゴー(ライター)

「チーム完熟」の下っぱ特攻隊長。厄年以上、更年期未満の1979年生まれ。フリーランスコピーライター / 唎酒師 / 2児の母 / 2021年5月に離婚。2020年末あたりから謎のめまいが頻発し、その原因を突き止めるべく病院をめぐる。2021年現在のストレス点数は685点(※300点以上で翌年に健康障害が生じる危険性80% 出典:夏目誠・大阪樟蔭女子大学教授提供より)。
執筆note 「完熟5(かんじゅくふぁいぶ)」

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