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チーム完熟 の【完熟お見舞い、申し上げます】
既婚、未婚、子あり、子なし、シングルマザーとバラエティに富んだ編成のコピーライター集団「チーム完熟」。酸いも甘いもかみ分けてきた40代~50代の4人が人生の後半にさしかかり、訪れた心身の変化に向き合う奮闘記【完熟お見舞い、申し上げます】。同世代の読者が抱えるモヤモヤした気持ちを少しでも明るく照らせますように!
「自分にやさしく」というフレーズをはきちがえ、大好きなドーナツを見かけるたびに貪っていたら、子どもの卒園式で穿くはずだったズボンのウエストホックが閉まらない。保育園の前日に「はけるズボンはいねが~!?」とクローゼットをあさりまくったマンゴーです。
焦りました。
かろうじて夏用の一着が穿けたのですが、コーディネートはイマイチでしたね。
今回はこの汗ばむ体験をきっかけに思わぬルーティーンが生まれ、心と身体と生活の質が上向きになったというお話です。その一要素である薔薇の写真とともにお送りしますね。
さて、毎月2本ほどご紹介している「メノトレ」。みなさん、お試しいただけましたかー? ええ、私は取材している立場ですからね、もちろんやってますよ、「腰伸ばし」と「下腹部トレーニング」を!!
取材時はちょうど、ズボンのウエストが閉まらなかった経験をしたあと。個人的にも気になるトピックだったので、理学療法士の浜野さんから以下のような言葉を頂戴したとき、とてもうれしかったのです。
「筋肉量を増やすとなると、3か月くらい筋トレを続けなくてはならないのですが、今ある筋肉を『上手に使えるようにする』なら、早い人なら1週間くらいでできて、違いが分かると思いますよ」
なんと。
一週間で違いの分かる下腹へ。(BGM♪ダバダ~)
それならせっかちなマンゴーでもできそうです。
さっそく、「ママは下腹をひっこめる!」と子どもたちに宣言、毎朝の下腹チェックを開始。私はエレベーターを待つ間、乗る間、原稿を書く間、自転車に乗る間、料理をしている間……思い出しては「下腹部トレーニング」を行い、毎朝「今日のおなか」を子どもたちに開陳して約十日後。
「ママのおなか、へっこんだ気がする~」
と愛しい娘が言うではありませんか。
おそるおそる、例のズボンに脚を通すと……ウエストのホックが止まった(ちょっときついけど)!そのほかの、ウエストが入らなかったズボンも1日穿いていられるようになったのです(ウエストがキツいズボンって、半日で脱ぐことになりませんか?)。
ズボンが4本ほどワードローブに復活して、「やればできる」という自信も復活。浜野さんからも「続けられるマンゴーさん、すごい」と褒めていただき、有頂天へ。
私は、継続は力なり!
との成功体験を再び噛みしめたのです。
「ちょ、それは10代で気づいて?」と自分にツッコミますし、「再び」というところに脳の退化が危ぶまれますが、まずは前向きな自分にエールを送りましょう、マンゴー、グッジョブ!
ちょっとした成功体験に気を良くしたマンゴーは、ちょうど「知性を身につけたい!」(前回コラム参照URL)と躍起になっていた時期でもありました。そこで、以前から気になっていた「英会話タイムトライアル」(NHKラジオ平日朝8:30~)と、その次の番組である「ラジオ体操」(平日朝8:40~)をセットで習慣化することにしたのです。10分ずつの合計20分。さあ、毎朝続けられるのか。
ラジオ英会話を続けていれば、ワンクール前のNHK朝ドラ、『カムカム・エブリバディ』の雉真家の女子たちのように、英語がペラペラになれるかもしれないし、ラジオ体操を続けることで自分史上最も多い体重が減ってくれるかもしれません。
……でも、目的はそこではないのです。
毎日の英語とラジオ体操は、
爽快感と心の安定を得るためなのです。
もっというならば、満足感、充実感、達成感、自己決定感、自己肯定感、自信……といったものを得るため。文字にするとごたいそうな心理感覚ですが、ほら、よく目にしませんか。
「毎日の○○習慣で仕事のパフォーマンスを上げる」とか、「Well-beingのための○○ルーティーン」とか。意識高めのビジネスパーソンやスポーツ選手が成績を上げるために毎日取り入れているアレ。良い習慣を持つことでQOL(生活の質)を上げるライフハックですね。
私の意識は、とび箱の4段くらいの微妙な高さ(低さ)なので、ラジオ英会話とラジオ体操あたりがちょうどよさそう。挫折防止のために、途中から相互監視システムを(偶然)導入しました。すなわち我らが「チーム完熟」のオレンジさんを巻き込み、毎朝オンラインを繋げて、一緒に英語とラジオ体操をすることを日課としたのです。オレンジさん、Special Thanks!! いや~仲間ってありがたい。
さらに、前々から「運動量が圧倒的に足りない」と危惧していたので、あたたかいお天気になってきたのを機に、週1~2回ほど薔薇の咲く公園を訪ねてウォーキングも始めてみました。写真の薔薇はこの時に撮ったものです。香りをお伝えできればもっといいのですけどね。
さて、時は流れて1ヵ月半。
PMSがひどく眠い朝もありましたが、オレンジさんのおかげもあって新習慣は続いています。Great Job, we are!
英会話もラジオ体操も、とりあえずやっておくと、一日のスイッチが入りやすく、仕事に取り組むモチベーションの平均値が上がっているような気がします。なぁんて書くと、ちょっとカッコ良すぎるので正直に申しますと、朝、子どもたちへ「早くしろッ!!」と怒鳴っても、ルーティーンをこなすと気持ちが落ち着き、ちょっと反省もするんですよね……。むーん、そろそろ怒らない毎日を送りたい。
そしてウォーキングにも良い効果がありました。
目的地を公園としたので、とにもかくにも気持ちがいい。風を感じ、花を愛で、ひと息つくと、イライラや疲れが溶けていきます。紫外線A派を大量に含む5月の太陽光さえも、感謝の対象。うふふ、なんだかディズニープリンセスのように小鳥さんやリスさんとお話しできそう。
この時マンゴーは、はっきりと
「この世界は、美しい」という観念を意識にのぼらせたのでした。
とても単純な経験と観念ではありますが、私にとって、そう思えることは精神衛生上とても良いことだったのです。
みなさんにも心当たりはないでしょうか。
コロナ禍のせいなのか、戦争が続いているせいなのか、気分が晴れない。年齢のせいなのか、疲れのせいなのか、湿気や気圧のせいなのか……あまたの原因候補があって特定できないけど、身体と心がダルくて重い。なんだか毎日がおっくうだな、ということが。
私はここ数年、もやのかかったような生活がそこはかなく続いていました。生来、お豆腐メンタルでけっこうチキン(臆病者)なことも手伝って、やんわり病んでいるのだと思います。今でもぶりかえす身体の不調の何割かは、心から来ている自覚もあります。子どもたちが激しいきょうだい喧嘩を始めると、文字通り胸が痛みだすこともありますから。
一方で、さほど深刻でもない程度なのです。睡眠や食欲に支障が出ていた時期は抜け、体調が不安定になるときもあるけれど、まあまあ楽しく生きているという感じ。この感覚、メノポーズ世代にけっこう……いや、ほとんどの方がそうかもしれませんね。
不安定な心身を抱え、不透明な時代の空気を吸っているからこそ、安定を保つには良い習慣と自然の美しさに触れることが、不定愁訴への対抗薬となっている。三日坊主を超えて、このような確信に至りました。
この習慣、続くといいなぁ。
マンゴー
レベル:42.5
装備:素敵なルーティーン
状況:「I’m more of a cat parson.(私はどちらかというと、ネコ派です)」をいつかどこかで使いたい
体重:自分史上最重から-1.5kgに成功(本当は-3㎏に成功しているはずだった)
裏話1:理学療法士の浜野さん曰く「ラジオ体操は、よく考えられている良い運動です」。浜野さん、いつもお優しい……。
裏話2:トップ画像でマンゴーが乗っている貝は「シジミ」