みなさん、こんにちは。メノポーズ(更年期)後半戦の完熟オレンジです。
ここ最近、めまいについてシリーズでお届けしています。
「生まれて初めてのめまい体験」はこちら
「1年後のめまい再発」はこちら
さて、総合病院の先生から「明日になってもめまいが治らなかったら、耳鼻科に行ってください」と言われたオレンジ。地元に詳しい友達から耳鼻科を紹介してもらいました。
妹がお世話になった。やさしい女医さん。漢方も処方してくれる。
オレンジの家からも近い、とくれば、言うことなし!
早速、この耳鼻科を受診し、なんのかんのあって「良性発作性頭位めまい症」というオレンジ史上最も長い病名の診断が下されました!
耳鼻科での「なんのかんの」のやりとりをお知らせしたいのはやまやまですが、「なにその長い病名!? はじめて聞くわ」という読者の方に、今回は「良性発作性頭位めまい症」(コピペ)についてご紹介させていただきます。実は私も初めて聞く病名でした。
コピペも面倒なので、「良性発作性頭位めまい症」は、以下「このめまい」、「私のめまい」と書かせていただきます。(すっかり「俺の女」気取りw)
このめまいは名前の通り、頭の位置を変えた時、発作的におこる良性のめまいで、耳に原因のあるめまいの中ではポピュラーなもの。
多くの場合は数日で良くなるようですが、ほぼ5週間にわたり廃人のような毎日を送った私の症状はかなり重かったようです。実はこのめまいには、大きくわけて耳石が浮遊するタイプと、浮遊耳石が塊となって悪さをするタイプがあり。私は後者だった模様。
では、なぜにめまいが引き起こされるのか・・・。このめまいについてとてもわかりやすく書かれているサイトがあったので引用させていただきます。
何らかのきっかけで耳石が剥がれ落ち、半規管のいずれかに入り込むと、中で耳石が動くことでリンパ液の流動が起こり、その刺激でめまいが引き起こされます。本来、体が回転したときに起こるはずのリンパ流動が少し頭を動かしただけで起こってしまい、回転したような刺激の情報が誤って脳に伝わってしまうのです。
沢井製薬運営/サワイ健康推進課「頭を動かすとめまいを引き起こす 良性発作性頭位めまい症」https://kenko.sawai.co.jp/healthcare/202111.html
耳石は、重力や身体の方向などを感知する「耳石器(じせきき)」に数多くついているもので、ひと粒は5マイクロメートルほどの炭酸カルシウムの結晶だそうです(※)。
マイクロメートル!? 1mmの1000分の1の単位にして、この破壊力って!
人体の不思議。
リンパ液に落ちただけで、このわたくしに延々と回転式ジェットコースターに乗り続けているかのようなめまいをもたらすのですから、
いま、私の中で耳石の存在感半端ない!
「スマホを落としただけなのに」というホラー映画がありましたが、
私にとっては、「耳石が落ちただけなのに」の方がよほどホラー!
このめまいの啓発活動の一環として映画化を希望します!
ところで、「なぜ耳石が落ちるのか」についての原因ははっきりとはわかっていないようなのですが、ひとつ、メノポーズ世代の私たちにとって聞き捨てならないのがこちら。
閉経後の女性に多く見られることから、加齢に伴ってカルシウム代謝が変化することで、炭酸カルシウムである耳石が落ちやすくなるという説もあります※1、2。
※1:鈴木 衞:良性発作性頭位めまい症に関与する耳石の基礎的知見.Equilibrium Res 65:91-103, 2006.
※2:Takumida M et al.: Electron probe X-ray microanalysis of otoconia in guinea pog inner ear: a comparison between young and old animals. Acta Oto-laryngologica, 117:4,529-537, 1997.
沢井製薬運営/
サワイ健康推進課「頭を動かすとめまいを引き起こす 良性発作性頭位めまい症」https://kenko.sawai.co.jp/healthcare/202111.html
わたくしこと完熟オレンジ。
チーム完熟メンバーの中では唯一閉経を迎えておりますが、カンテラでの連載開始当初から、「更年期症状? 太ったこと以外は特にないでーーす」とのんきに「閉経宣言」ネタを書かせていただいておりました。
そんな私も、このめまい体験で「耳石」と「閉経」に関連性があるかもよ、と知ることとなり、驚愕しております。私のめまいが閉経とは関係なかったとしても、です。
やはり、「今まであったものがなくなる」というのはなにかしらの「変化」に繋がるんだな、生理がなくなるだもん、そりゃ変化するよなって、切実に感じる大きなきっかけとなったようです。(遅い!)
そういえば、耳鼻科で診療を終えた時のこと。
眼振検査で頭の位置をいろいろ変えたことで、さらなるめまいと吐き気に襲われた私。年配の看護師さんが待合室まで付き添ってくれました。
私は視線を、めまいと吐き気が落ち着きそうな右斜め上に泳がせ続けるしかなく、椅子に座るのもひと苦労で、看護師さんの手を借りました。
寒い時期だったので「上着、着ましょうか?」と看護師さんが言ってくれても、五十肩が痛い。「すみませーーん、五十肩なんでこの態勢では着られないんですぅ」。
すると、看護師さんは私に上着を着させてくれながら、
「あぁ、いま、いろんなことが一気に来る年頃ね。もうちょっとして抜けたら楽になるからね。大丈夫よ」
と声をかけてくれました。
人生の先輩からのこの言葉が、すっごくうれしかった。
先輩、ありがとーーー!!(涙)
そして耳石よ。
長い年月、めまいのない毎日をありがとー――!!
と、今までの耳石の頑張りに御礼を言いたい気持ちになったのであります。
今度は私が5マイクロメートルの耳石レベルから、自分の身体を大切にしなきゃ!
いまさらですが、規則正しい生活、バランスの取れた食事をベースにしよう。
同じ姿勢で座り続けるのもよくないから、ストレッチやラジオ体操もやっちゃおう。
(カンテラのメノトレも参考にね!)
そしてこれからも、メノポーズに対して必要以上に恐れず、とはいえ、無視せず、無理せず、のほほんと向き合っていきたいなと。
チーム完熟のコラムも、誰かの参考になったり、心に届けば幸せなことだなと。
今日のところは、そっとマイクを床に置いてお別れです。
(百恵ちゃんの引退コンサートか!)
私のめまいのお話は、もう少し続きます。
おほほほほ。
(※)参考:日経電子版 『めまいの半数、「耳石」の仕業 運動で症状改善』https://style.nikkei.com/article/DGXKZO00214220Y6A420C1TZQ001/