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化粧を学ぶ前、カンテラ世代にマストな準備とは。 50歳のうぬぼれ鏡 vol.2

チーム完熟の【完熟お見舞い、申し上げます】
既婚、未婚、子あり、子なし、シングルマザーとバラエティに富んだ編成のコピーライター集団「チーム完熟」。酸いも甘いもかみ分けてきた40代~50代の4人が が人生の後半にさしかかり、訪れた心身の変化に向き合う奮闘記【完熟お見舞い、申し上げます】。同世代の読者が抱えるモヤモヤした気持ちを少しでも明るく照らせますように!


化粧を学ぶ前、カンテラ世代にマストな準備とは。 vol.2

前回の陰気な自己紹介を読んでくださった方、ありがとうございます!
今回からすっぱりモードチェンジ。
自分の外見をより良く変えるトライアルを、レポートしていくつもりです。
まずはド基本!無知・手抜きだったお化粧を、プロに習ってみます。

さて、どんな方に指導を仰ぐべきか?
まずは過去にファッション撮影の仕事で知り合った、メイクアップアーティストさんが頭に浮かびました。
雑誌や広告で活躍するプロなら、私の冴えない地味な顔も、ぱっと華やかな別人にしてくれるでしょう。

でも、商業撮影用メイクって、一般人が日常生活を送るためのメイクとは目的が全然違いますよね。
別人になりたい欲はぐっと抑えて、もっと実用的な、自分でできるメイクを学ばなければ。

メイクアップレッスンをネットで調べると、あるわあるわ、下は1000円台、上は数回コースの10万円超えまで。
千差万別で、どこがいいのやらさっぱり。

ビューティ系サイトをあちこちさまよっているうちに、渋谷の商業施設のコスメフロアにあるお店を見つけました。

おそらくキラキラ女子が、結婚式や卒業式に出席する時に利用するメイクサロンです。
いかにも場違いだよなあ。
でもたまには若い女子とお母さんが一緒に来て、親子でメイクされることくらいあるだろー。
そして、お値段は1万円いかないくらい。

そう、私はお寿司なら「竹」を選ぶ半端な女。
最低価格の「梅」は見栄があって頼めない。
かといってどーんと「松」を張り込む度胸もない。
なにごとも、「竹」な私にぴったりな価格帯。

そんな理由に背中を押され、予約フォームをポチッと送信しました。
年齢を書き込む欄はなかったしね!

ところでレッスンを受けるにあたって、私には懸案がありました。
もともと強度近視のうえに、更年期世代に忍び寄るにっくきアイツ、
老眼が重なり、視力が不安なんです。

眼鏡をかけたままメイクはできません。
現状持っているのは、視力が1.0出るコンタクトレンズです。
これをはめると、遠くはくっきり見えても、老眼のせいで顔や手元がぼ〜んやり。

老眼って視力が落ちるというよりは、遠近のピントの合う範囲が狭くなる現象。
老眼の人が眼鏡やコンタクトレンズを作るときにはふつう、手元を優先して度数を選ぶことになります。
私もお化粧のためには、遠くの視界を犠牲にしなければ。

コンタクトレンズ店に出向き、近視+老眼なので
手元用のソフトコンタクトが欲しいと言ったところ、すんなり対応してもらえました。
度の異なるレンズをはめては、視力検査の繰り返し。
どんどん度を下げて、0.5程度出るコンタクトなら、顔がしっかり見えることが判明。

お店のすすめで、近ごろ増えてきた遠近両用ソフトコンタクトも試しました。
これはレンズの周辺部と中央で、度数を変えてつくってあるもの。
手元を見ようと視線を下げると、近くに適した度数のレンズ周辺部を通して、ものが見える仕組みです。

ただ私には合わないようで、近くの見え方は同じでも、
遠くは普通の近視用コンタクトの方がはっきりでした。
もちろん、見え方には個人差が大きいので、度が合えばこんなに便利なものはないと思います。
興味のある方はぜひ試着してみてください。

しかし、0.5かあ。
普段かけている眼鏡が0.7くらいなので、さらに悪くて不安になります。
合わなかったら交換できるとの言葉を救いに、帰って家でコンタクトを装着。
こうして私は、眼鏡をかけていない自分のすっぴんを、久しぶりにはっきりと見ました。

うわっ。疲れている……

シミに小じわ、たるみ、克明に年齢のあらわれた肌。落ちくぼんだまぶた。
これが50歳。これが現実。
マシになるのか?いや、マシにしなければいけない。ひーん。

ただ幸いなことに、このコンタクト、日常生活はなかなか快調。
重いレンズが鼻に乗っていない解放感よ!
行ったことのある場所なら、電車に乗って出かけるのも大丈夫そう。

こうしてついに、メイクアップレッスン当日を迎えたのでした。
(次回に続く)

※老眼の仕組みと遠近両用レンズについて詳しくはこちら
(出典:ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社 ビジョンケア カンパニー)

チーム完熟・ライチ(ライター)

「チーム完熟」のクールダウン担当、通称・師匠。1971年生まれ。雑誌編集を経て1997年からコピーライター。既婚・子なし・別居中。2018年から認知症の実母の保護者となり、2020年に看取る。コロナ禍でのもっかのマイブームはプロ将棋観戦。
執筆note 「完熟5(かんじゅくふぁいぶ)」

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