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その1:そもそも更年期のこと、どう思ってた?
更年期に関してなんら専門知識を持たないにもかかわらず、カンテラ立ち上げからサイト内で独自の存在感を放つコピーライター集団「チーム完熟」。
プレ更年期から更年期にどストライクな40〜50代で構成される4人が、国際メノポーズデーをきっかけに本音で「更年期、こうしよう!」をトークする全3回企画。
第1回は、改めてそれぞれの「更年期観」をじっくりあぶり出します。では、オンライン会議スタート!
★チーム完熟メンバー
マンゴー 最年少42歳にしてチームリーダー。子育て大変シングルマザー。
マスカット 恋愛体質を自認する47歳、バツイチ、子は独立済み。
ライチ 閉経ギリギリ、更年期真っ只中の50歳。夫と別居中、子なし。
オレンジ すでに閉経した55歳、ライターにして制作会社経営者。未婚。
マンゴー あれっマスカットさん、何か食べてます?
マスカット ごめん、今からごはん。ソイチェック対談でマンゴーさんが納豆いいって言ってたから、私もちょっとハマっちゃって。お酢をちょっと入れるとふわっふわに泡が立つの!
オレンジ 私がTVで見たのは、砂糖をちょっと入れるといいって。
ライチ 納豆ひとつとってもいろいろ技があるんだ。それにしてもみんな、更年期対策詳しくなったよね。
マンゴー 私たちもともと、noteに「完熟5」の名前でリレーコラムを書いていたら、カンテラ主宰の手塚さんに見初められて、声を掛けられたじゃないですか?
「更年期女性のためのWebメディア」って聞いて、どう思いました?更年期のことをどう思ってた?
ライチ 去年の国際メノポーズデーの啓発ポスターは「『更年期』はいつからネガティブな言葉になったのだろう。」ってキャッチコピーなんだよね。
私もばくぜんとネガティブなイメージがあって、あまり考えないようにしてた。
マンゴー 2019年の「輝くのはこれから ターニングポイントを上手に過ごしましょう」と比べると、ぐっと踏み込んだコピー。
ライチ たしかに!お医者さん側に、まずは現状を認めようって誠実さが感じられるね。
私はカンテラから話がある前は、まさに自分が更年期なのに知識はないし、更年期女性イコール、イライラして当たり散らすおばさんってひどい偏見があったな。
自分もいずれは閉経しておばあちゃんになるんだろうけど、それまでになにか不調があったらそのとき考えればいいやーって。
オレンジ わかるわかる。私もそんな感じだったし。
ライチ 更年期=イライラのイメージの元は、母が今の私ぐらいの頃、情緒不安定な時期があったから。クールで知的な感じの人だったのに、急に感情むき出しになっちゃって。
突然、「私はあんたが自分のできなかった夢を叶えると思っていたのに、裏切って!」と、突然わけのわからない言いがかりをつけて逆上したからすごく驚いた。その頃はすごくぴりぴりして、いつ地雷を踏むか分からない感じで。
私は当時20歳の学生だし、更年期症状かも?なんて全く発想になくて、「えっ怖い。お母さん別人になっちゃった」って、顔を合わせないようにしてた。
その後10年くらい経ってふと思い当たって、あーあれか…って。
マスカット そっかー、私は母が更年期の頃はもう実家を出ていて、そういうのはわからなかったな。ただ、結婚して子どもを連れて実家に帰った時に、生理になっちゃったことがあって。
何の気なしに「お母さんナプキン持ってない?」って聞いたら、「私、もうそういうのないのよ」って申し訳なさそうに答えたんだよね。
「あっ、そうなんだ!」ってびっくりしたことがあった。
ライチ へー、ひとの母の思い出面白い!
マスカット 私もカンテラ前とカンテラ後では全然意識が変わったよ。そもそも「更年期」と「更年期症状・障害」をごっちゃにしてた。自分とは無縁で、当事者じゃないから関心がなかった。
オレンジ&マンゴー 私も同じ!
マスカット ほてりやめまいみたいな、更年期症状がある時期を更年期だと思ってたの。もしカンテラに関わってなかったら、閉経したあとに「私、更年期なかったから〜」って言ってたかも。
ライチ 「うちの子、反抗期なかったんだよね」じゃないんだから(笑)
マスカット そうだね!更年期は症状があろうがなかろうがどんな女性にも必ずあるから、反抗期みたいな言い方は間違い(笑)
等しく誰にでも訪れると知った時に、その時期をどうやって過ごそうか?って初めて思った。知識があれば、現在更年期症状がなくても、将来の不調を見通して、備えができるよね。
それで先日血液検査を受けたら、「(女性ホルモンの)エストロゲン値は正常。まだ閉経の兆しは影もないよ」ってお医者さんに言われて。
「じゃあホットフラッシュとかの症状も出ないですか?」って思わず聞いたら、「いや、数値とそれは別。ある人にはある」って。
マンゴー そうなんですよ!私も自分のコラムの耳鼻科編に書いたんです。検査で異常がなくても症状があるから私は困ってる。検査だけじゃわからないこともありますよ。
マスカット うん、数値だけをうのみにしないで、自分のからだの変化に敏感でいたいね。
オレンジ 私も更年期、ほんとに他人事だった。
マスカット でも閉経したんだよね?
オレンジ 知らずに通り過ぎてた〜。カンテラがあったから、自分の日記を振り返って、あっ53歳で閉経してたんだなって分かったくらい。閉経前も後も、生理についてはなんの感慨もなくて。
ただ、今思うと閉経後に老化現象が一気に出た!
マンゴー え〜っ!
オレンジ むくみと、手指のこわばりね。それに白髪がほとんどなかったのに、今は美容院で染めて1ヶ月も経つと白髪が気になってくるし。全然なかった肩こりに最近は悩まされているし、奥歯も悪くなってきたなぁ。
生まれて初めてのめまいも今年経験したよ。
自分の更年期の知識って、雑誌の「クロワッサン」から。定期的に更年期の特集をしてるんよね。元気いっぱいで前向きを自認していた女優さんが、飛び降りたくなるくらいのうつ状態になったとか、漫画家さんがどっと汗が出る症状に悩まされたって告白している記事も読んだよ。治療して良くなっているんだけどね。
だからもしそういうつらい症状が出たら、私も迷わずホルモン補充療法を受けるつもりでいたよ。
マンゴー それは雑誌がグッジョブ!うん、医療の力で良くなるなら、じゃんじゃんお医者さんに行きたい。
オレンジ さっきの流れで母のことを話すと、うちは両親がずーっとラブラブ、恋愛関係だったのね。でも急に仲が険悪になって、熟年別居になった時期があった。それって母が閉経の頃なんだよね。
母のイライラは私じゃなくて、全部父に向かっていったし、父は父で母の変化を受け止めきれなくて怒ったりしてて。
マスカット お父さん、理解できないよね…。
オレンジ 子どもの立場で言うのちょっと抵抗があるけど、たぶんあちらの方もうまくいかなくなったんじゃないかと思うんよね。
原因を知らないから「父、器がちっちぇ〜」って当時私は思ってた。でも今考えると、それまでみたいにいちゃいちゃベタベタできなくなって、ふてくされてたんかな〜(笑)子どもか!ってね。
マスカット これ、妻が更年期の夫婦にとっては切実な問題かもしれない。
マンゴー 私も流れで母の話をすると、更年期の頃は、父が単身赴任で家事から解放されて、子どもも手が離れて、自由で楽しそうだった!
いろんな趣味を持って、友達も多くて、「忙しくしてるから私、更年期なんてないのよ」って言って。
それを聞いて、「ふーん、忙しいと更年期ないんだ」って、更年期症状は気のせいみたいに思ってました。
マスカット 私もそれ聞いたことある!「気持ちの問題」って。
マンゴー 話がちょっと変わるんですけど、私つわりがすごく重かったんですよ。本当にベッドから全然動けないくらいつらくて、どんどん痩せていって。
つわりもよく、「病気じゃない」とか「気の持ちよう」って言う人いるでしょ。そんなことないんですよ!「悪阻(おそ)」って病名あるから。
母はつわりが軽かったから全然分かってくれなくて、「気のせいよ〜」って態度だから、よくケンカになったなあ。
カンテラに関わって更年期のことを知ったら、更年期症状も気のせいじゃないと分かった!つらい人は本当につらいし。個人差が大きいから女同士でもなかなか分かり合えなかったり。
つわりも女性ホルモンが関係しているから、そこは似ている気がしてます。月経痛やPMSも症状が全くない人もいて、同性でも理解されないこともありますよね。
ライチ マンゴーさんは、年齢的にまだ更年期じゃないでしょ?まだまだ産める100点の子宮って言われてるし。
マンゴー そうなんだけど、プレ更年期だと思うし、もしかしたら早めの更年期の可能性だってないとはいえない。
更年期のわかりづらさって、独特ですよね。定義は、閉経を挟んで前後5年の計10年間。つまり、閉経しない限りはっきりここから更年期ですって誰にも言い切れない。さかのぼって決まる概念だから。
オレンジ まずこの概念を共有するところからだよね。
マンゴー 私、大学時代の40代前半の友達のチャットグループに、カンテラの記事を送ったんですよ。「みんなもプレ更年期だよ!」ってメッセージをつけたら、ほぼ全員既読スルー(笑)。同年代のママ友に言ったときも、みんな「ファッ?」ってびっくりしてました。
私たちってコギャル世代で、その頃アラフォーって言葉が出てきて。天海祐希さんとか、いつまでも枯れない40代のイメージがあったんですよ。だからまだ更年期って言葉に抵抗があって、向き合いたくないんだなって。
ライチ じゃあ、全員の更年期の認識を聞いたところで、今度は「メノポーズ」について。英語で、更年期のこと。カンテラ以前にこの言葉、知ってた人っています?
一同 (しばし沈黙)
マンゴー ですよね〜。そうなんですよ。見事に誰も知らなかった。
にもかかわらず、私たち、更年期に対するポジティブなアクションを「メノ活」って名付けたじゃないですか。
オレンジ いろんなネーミング案が出た中、わかりやすさ重視で、ド直球に更年期活動を略した「更カツ」も有力候補ではあったよね。
でもカンテラに出会う前の私たちと同じように、更年期=更年期障害っていう思い込みが、世間にも根強くあることは事実。フラットに活動しようとしてるのに、ネガティブなニュアンスがついて回るの、損だよね。
ライチ 一般に浸透していない「メノ」を使うと、意味は伝わりにくくなるんだけど、ネガティブなイメージもない良さがあると思った。みんなで作っていける言葉。
オレンジ うん、さっきのコギャル世代みたいな人たちには、メノポーズの方がいいわぁ。
マスカット だんだん企画会議らしくなってきたね。世代の女性みんなに参加してほしい活動だからね。新鮮なイメージで受け止めてもらった方がいい。
でもさあ、メノポーズ女性をお洒落でキラキラしたイメージにするには、私たち4人は違うんじゃない?(笑)
一同 違うよね〜(笑)
マスカット 誰か芸能人、有名人にイメージキャラクターになってもらった方がさ。
マンゴー うーん、キラキラが必要なのか?ってところから考えたいな。
イメージキャラクターって、私にとっては30代向けのファッション誌で、ブランド服着てカフェラテ片手にベビーカーを押すステキ子育てママなんですよ。
そういうの、憧れるけど無理!ってなったじゃないですか。別世界やフィクションとして楽しむぶんにはいいですけどね。
そういう遠すぎるロールモデルじゃ届かない、身近なところをチーム完熟は担えると思ってるんです。
ライチ そっそうか。じゃあ次の企画会議でそのあたりを掘り下げていきますか!