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毎日忙しく、疲れもたまりがちなメノ活世代。「運動した方がいいのはわかってるけど、これ以上がんばれないよ~」っていうのが正直な気持ちでは?
がんばらなくてもいい、気持ちいいレベルのゆるーいトレーニング&ストレッチ<メノトレ>は、今日のからだを快適に、明日のからだをもっと元気にするコツをお伝えします!
空がどんよりすると、身体もぐったり。メノポーズ世代の常識ともいえそうな梅雨のダルさ、略して「梅雨ダル」。みなさま、身体の調子はいかがですか? 私は絶賛体験中につき、文章だけはハキハキと書き連ねていこうと思います!
今回は梅雨ダルを少しでも減らしてもらうべく、自覚的な疲労度チェックとそれに合わせたエクササイズ&ストレッチをご用意したので、ぜひ取り入れてみてくださいね。
痛みの強さを医師と共有するために、ペインクリニックなどで用いられる「フェイススケール」というものがあります。※1 今回メノトレでは、「痛み」を「疲れ」に変え、疲労の度合いを自覚できるようにしてみました。
1. 以下のフェイススケールに当てはまる「疲労度の強さ」を選びます。
0:疲れを感じない
1:ほんの少し疲れている
2:少し疲れている
3:疲れている
4:かなり疲れている
5:非常に疲れている
2.0~2の方は、イキイキと身体を動かすことで、疲れを吹き飛ばして行きましょう! このあとにご紹介する「ランジ胸そらし」をおこなってみて。特に「0」の「疲れを感じない」 だった方は、エクササイズのほかにウォーキングなどの軽い全身運動を取り入れてみてくださいね!
3~4の方は、無理をせず、ゆったりできる「アリさんストレッチ」をやってみて。次回詳しくご紹介しますので、少々お待ちくださいませ。
5の方は、まず休息が必要のようです。身体の不調がほかにもある場合は、その症状にあわせて病院を受診することをおすすめします。
日本疲労学会※2 によると、疲労とは「過度の肉体的および精神的活動、または疾病によって生じた独特の不快感と休養の願望を伴う身体の活動能力の減退状態」とのこと。改めて言葉にすると難しいようですが、「はあ、疲れた……休みたい」とひとりごちてしまう時の心身状況ですよね。
疲労を感じる原因と深く関わっているのが自律神経。身体にはもともと環境に応じて体温維持や呼吸、心拍数などの身体機能を一定に保とうとする恒常性が備わっており、それらは自律神経が正常に働くことで保たれています。そして、運動などで身体へ負荷がかかると、そのぶん自律神経にも負荷がかります。この自律神経の中枢は脳にあるため、過度な負担が重なると疲労を感じるとされています。※3
たかが疲労とあなどってしまいますが、疲労は私たちの身体における発熱や痛みと同様に、三大生体アラームと呼ばれ、「これ以上、心身に負担がかかると、害が及びますよ!」という警報でもあります。健康科学イノべーションセンター※4 によると、「医療の世界では、疲労は未病の最たるものと考えられ、回復しない疲労は、様々な疾病へと移行する予知因子と捉えられる」ということで、疲れたと感じたらまず睡眠と休息をとることが急務です。つい「いつも疲れてるし……」と後回しにして仕事や家事を続けてしまいますが、身体からの警報を無視しないようにしてくださいね!
「ランジ胸そらし」
①脚を前後に開き、腰を落とす姿勢をとる(これが「ランジ」)。
②息を吐きながら両手を前から上へとあげ、上げきったら息を吐く。
③そのままの姿勢で息を吸いながら顔を3cmほど上げ、息を吐きながら両手と顔をおろす。
④これを3セットおこなう。
⑤前後に開いている脚の左右を変え、2~4をおこなう。
※膝や肩、腰に痛みが出る場合は無理せず中止してください。痛みが出ない範囲で行うようにしましょう。
疲労度が軽めの方は、ラジオ体操もちょうど良い負荷レベルなので、一度真剣にやってみてくださいね。わたくしマンゴーは、かれこれ1年以上つづくルーティンとなっているのですが、毎朝身体の硬さをかみしめる、すなわちほぐれることを実感しています。それでは次回、疲労度が重めの方へおすすめのストレッチと、「フェイススケール日記」をご紹介します。
※1 一般社団法人 日本ペインクリニック学会
https://www.jspc.gr.jp/igakusei/igakusei_hyouka.html
※2 日本疲労学会
https://www.hirougakkai.com/index.html
抗疲労臨床評価ガイドライン
https://www.hirougakkai.com/guideline.pdf
※3 健康長寿ネット
https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/undou-shougai/hirou-busshitsu.html
※4 大阪公立大学健康科学イノべーションセンター
https://www.chsi.osaka-cu.ac.jp/outline/healthscience/
監修:理学療法士 浜野 久美子