更年期・プレ更年期・アフター更年期世代女性の今日と未来の健康を考えるWebメディア「カンテラ」

「橋本病の影響が、まったくないわけではない」って、どういうこと!?

ツボを刺激されろれつが回らなくなった完熟マンゴーさん

チーム完熟 の【完熟お見舞い、申し上げます】
既婚、未婚、子あり、子なし、シングルマザーとバラエティに富んだ編成のコピーライター集団「チーム完熟」。酸いも甘いもかみ分けてきた40代~50代の4人が人生の後半にさしかかり、訪れた心身の変化に向き合う奮闘記【完熟お見舞い、申し上げます】。同世代の読者が抱えるモヤモヤした気持ちを少しでも明るく照らせますように!


2022年、もう師走。みなさまにとって今年はどんな一年だったでしょうか。
ところで、本当にもう1年たつのでしょうか……? 私、なにやってたんだろう。

さて、マンゴーにとっての2022年は、相変わらず不定愁訴と仲がよく、健康診断にひっかかりまくった結果「橋本病」という病名がついた年でした。とはいっても「特に治療する必要はない」状態

私は胸をなで下ろしながらも、本格的な更年期と更年期障害が始まる入口に立っているのか……と、時間の無情と生物の宿命に爪を立てていたのです。


しかし。
「橋本病の影響がまったくないわけではない、と思いますね」。

と、鍼灸院の先生、通称「仏」がおっしゃるではありませんか。

マンゴーは原因不明の不調を少しでも改善させるべく、昨年から月2~3回、鍼灸院に通っています。いまだに睡眠中に動悸が起こったり、夕方になると息苦しさや倦怠感におそわれますが、おかげさまで全体的には快調に向かっているようす。

今ではすっかり鍼の虜となり、痛みが快感に変わることもしばしば。あ、マンゴーのアルファベット頭文字は、そうです、その「M」で間違いありません。


プスリ、と仏は淡々と鍼をお刺しになります。
うう……今日も右手首にある心臓のツボがすっごく痛いぜ……。

「あのう先生、まったく影響がないわけではない、というのは……少しはあるってことですか?」
鍼を打たれている時、最初でこそマンゴーは痛みによって意識がはっきりしているのですが、途中から気持ちがよくなり、難しい日本語がわからなくなるのです。


「そうだと思いますね。当院では橋本病の患者さんがけっこういらっしゃるのですが、動悸を訴える方はマンゴーさん以外にもいらっしゃいますよ。」

なんと、私以外にも!からだの友よ~!
同門の徒への親しみがわいてきます。
「そうでしゅたか……」

プスリ。
うう、肩と腰のツボも痛気持ちいい……。

「東洋医学では、血管内に何かしら血流を妨げるものがあった場合、それを取り除くため、心臓がポンプ機能を上げる、という考え方をします。」

プスリ。
うーん、ちょっとむずかしい。
「……もういっかい、説明をお願いしましゅ。」

「たとえばホース内に異物ができたとします。その異物を取り除くために、ポンプ機能を高めて水圧を上げ、流れを早くして循環させようとするイメージです。」

あー、蛇口をひねってぶしゅーと押し流すイメージだ。
「にゃるほど……。」

「橋本病によって甲状腺が肥大化すると、そのぶん首の血流が圧迫されて滞りますよね。そこで心臓が血流を滞りなく循環させるために、ポンプ機能を上げる。すなわち鼓動を早める、ということは考えられます。」

プスリ。
早めた鼓動が……
「動悸にかんじられうと」

「はい。首にある甲状腺と心臓の位置は近いので、動悸を感じやすくなることもあるかもしれませんね。」

私の動悸は、橋本病も関係してるかもしれないって、ことですか。
「むにゃ……」


強気マンゴー:おーーーいっ!
弱気マンゴー:寝たわね……。

強気マンゴー:やれやれ。西洋医学と東洋医学の見地は違うけど、正常に働いていない身体の一部分があるってことは、何か全体においても支障が出るんだろうな。
弱気マンゴー:そうね、やっぱり本体マンゴーは、健康と病気のあいだにいるみたいだね。


「マンゴーさん、本日は以上です。……マンゴーさん」

「……ふぁい、ありがとうごじゃいます………イヤだ~ あたし、まだ寝るぅう!うえ~ん!」


強気マンゴー:本体、起きろ――!!
弱気マンゴー:幼児がえりしてるわね。


「終わりです」
仏に毛布をはぎ取られ、マンゴーは仕方なく家路につきました。

えーと、なんだったっけ。
橋本病は、鍼を打っていれば治るんだっけ?

強気マンゴー:そうは言ってないから!
弱気マンゴー:頭も幼児がえりしてるわね。



ともかく、です。
「病」という状態には、いろいろな解釈があることは分かりました。

そして、体調を上向きにしていくには、身体が求める心地よい治療やアクティビティを続けていけばよく、それは気持ちにも影響するのではないか。マンゴーはそう確信し、ほぼ毎朝ラジオ体操とメノトレを続け、定期的に鍼灸院に通ってきました。散歩も始めました。

そう考えると、この一年は自分に合った快復手段を見つけられた年といえるでしょう。そうか、私は試行錯誤をしていたのです。来年も「心地よい」を増やして、もうちょっと体力を上げられたらいいなぁ……。

具体的にはソーラン節を踊れるくらいに。「♪どっこいしょ~、どっこいしょっ」で腰を落としたら、起き上がれないんですよ。ふう。

さて、みなさまにとっても、心地よいときが増えますように心の底からお祈り申し上げます。
師走を生き延びて、良い年を迎えましょうね~!


マンゴー レベル43
趣味 鍼
好きなツボ 風府(フウフ)首の後ろにあって、ものすごく痛いが呼吸がラクになる
苦手なツボ 水突(スイトツ)首の前側にあって、発話できないほど痛い

記事監修協力
さいたまのハリとお灸 豊泉堂
https://ho-sendo.com/

チーム完熟・マンゴー(ライター)

「チーム完熟」の下っぱ特攻隊長。厄年以上、更年期未満の1979年生まれ。フリーランスコピーライター / 唎酒師 / 2児の母 / 2021年5月に離婚。2020年末あたりから謎のめまいが頻発し、その原因を突き止めるべく病院をめぐる。2021年現在のストレス点数は685点(※300点以上で翌年に健康障害が生じる危険性80% 出典:夏目誠・大阪樟蔭女子大学教授提供より)。
執筆note 「完熟5(かんじゅくふぁいぶ)」

「チーム完熟・マンゴー」の記事一覧