チーム完熟の【完熟お見舞い、申し上げます】
既婚、未婚、子あり、子なし、シングルマザーとバラエティに富んだ編成のコピーライター集団「チーム完熟」。酸いも甘いもかみ分けてきた40代~50代の4人が人生の後半にさしかかり、訪れた心身の変化に向き合う奮闘記【完熟お見舞い、申し上げます】。同世代の読者が抱えるモヤモヤした気持ちを少しでも明るく照らせますように!
不正出血は突然に。~後編~ アラフォーからのセルフラブvol.3
あの日、あの時、あの場所で……。
ほんの一度、少量の出血だけ。
以降はまるで異常なし。
もちろん、お腹も痛くない。
人生初の不正出血におののき、
婦人科の予約を取った私だったが(前編はここまで)
喉元すぎればなんとやらで、病院に行くのが圧倒的にめんどくさくなってきた。
予約キャンセルしちゃおっかな……。
そんなつぶやきをチーム完熟のグループチャットに投げたところ、
「病院行け!」の総ツッコミ!
ですよね……。
そんな感じで、しぶしぶ迎えた検診当日。
めんどくささは続いているものの、
診察の予約ができるというシステムの存在が、最後の砦になってくれた。
1時間もあれば帰れるだろうという安心感。
予約システムありがたい。
とはいえ、この期に及んで「行きたくない」などと感じるのは、
過去に数時間待たされた苦い経験が疼くからかもしれない。
一昔前の婦人科って、びっくりするほど待たされたんだもん……。
婦人科の受診といえば「女医さんじゃなきゃいやだって人」いませんか?
私はまるでこの点は気にならない派。
お医者さんはプロなんだから、なんとも思ってないだろうし、
アイドルならまだしも、私のその部分なんてむしろ見たくもなかろうて、
という自己肯定感の低さが功を奏しております。
そういえば大学時代、
「婦人科の受診台、嫌いなんだよなぁ……」と言っていた純情な友人に、
「プレイだと思えばいいんじゃない?」とアドバイスしたことを思い出しました。
我ながらアホだなぁと思いながら、クリニックへ。
受付を済ませて、待合席に座ります。
待つ。
待つ……。
やっぱちょっとは待つよなー。
(予約システムありがたいとか言ってたくせに!)
約15分が経過。
受付番号が表示され、診察室へ。
以前診察してくれたのは年配の男性(院長)だったけど、
この日は図らずとも女医さん。
「前回の生理はいつでしたか?」
そこから周期や最終日、出血の様子などについての問診に対し、淀みなく回答。
スムーズな受診のための準備をぬからない女、マスカットです。
むしろたたみかけるように
「心配なので子宮頸がんと、子宮体がんの検査をしてください」
とリクエスト!
すると先生がひと言。
「保険は1つしかききませんが、よろしいですか?」
ええええ!
「保険がきかない」というワードに動揺!
だってさぁ、不正出血って、どっちの可能性もあるわけでしょ?
なのに1つしか保険でやってくれないってなんなのさ!
いくらかかるのよ?
あ、でも、子宮頸がんは、昨年も健康診断で検査しているし、
今年も数カ月以内にやる予定。そっちには区の補助があるので、無料だぞ。
それに対して、子宮体がんはここ数年やってないぞ。
ならそっちじゃねーか? マスカット!
とこの間、わずか0.1秒。
「子宮体がんのほうでお願いします」
てなわけで、いざ診察台へ。
※編集部注:日本では20歳以上の女性に対し2年に1回の子宮頸部細胞診が推奨されています。
一方で、子宮体がんについては、「最近6か月以内に不正性器出血(一過性の少量の出血、閉経後出血等)、月経異常(月経過多、不規則月経等)および褐色帯下のいずれかを呈する患者の症状を有していたことが判明した者」とされており、子宮頸がん検診が無症状の女性にもおしなべて実施するスクリーニングであるのに対し、子宮体がん検診は、症状を有する患者を対象にしたものとなります。
まずは超音波検査から。
局部にググッと何やら突っ込まれる(※)。
検査の画面はこちらからは見えないものの、
「問題ないです。キレイですね」
の一言を頂戴しました。
※編集部注:経腟超音波のプローベ(検査のため患者に触れる器具の部分)が挿入されていたのだと思われます。
「キレイ」
どの部分であろうと、これはうれしいワード。
お次は、
子宮の中に直接器具を挿入し、細胞を採取する子宮内膜細胞診。
あぁ。
子宮であろうあたりを、ゴソゴソされているのを感じます。
お腹の奥底が押されるというか、突かれるというか、削がされるというか、なんというか。
とにかく気持ち、よろしくない……。
ゴソゴソ。
やだなぁやだなぁ。
早く終わって欲しいなぁ。
力が入るとよくないので、フーッと深呼吸。
ゴソゴソ。
ゴソゴソ。
なんかさ、長くない?
「力を抜いてくださいね」
「あっ、はい。(抜いてるって!)」
うっすらとカーテン越しに、
うまく検査が進んでいない様子が伝わってくる。
トドメは、看護師さんの一言。
「院長先生、呼びましょうか?」
えーっ!なになに⁉︎
それに対して先生の返事は、
「いや、大丈夫」
えーっ!大丈夫なの⁉︎
大丈夫じゃなくない⁉︎
その間もゴソゴソは続き、
おそらく数分の出来事だと思われるけど、もうヤダ!!
どうやら、子宮口が開かない様子。
やるならいっそのことググッとやっちゃって!!
同時に自分のからだに軽い苛立ちが。
生娘じゃあるまいし、がばーッと開いて受け入れちまえよ!!
嫌な汗が出てきたところで、先生から無情なひと言が。
「開きそうにないので、今日はここでやめておきますね」
ええーーーっ!
気持ちわる損じゃないか!
こんなことなら子宮頸がんの検査にしておけばよかったと、ナゾの後悔が。
今からそれに変えてもらえ……るわけないよね。
「画像で見る限り問題なかったので、ひとまず様子見にしましょう。また出血があれば次回は子宮口が開きやすくするかたちで検査します」
「いやいや、院長先生呼んでくださいよ」と、言えるはずもなく。
最後まで、かたくなに拒み続けたMy子宮口ちゃん……。
まぁ様子見でいいって言うなら……。
かくして、初の不正出血については
「たぶん大丈夫だから、様子見!」
という、少々もやっとした結果で幕を閉じたのでした。
ちゃんちゃん!
と、締めくくろうと思っていたところ、
カンテラコラムの医療監修の西岡先生から連絡が入ったのです。
マスカットさん
個人的な意見ですが、検査ができずに様子見となった今回の事象は珍しいことだと思います。できないならしょうがない、やらなくていい検査ではありません。
私の知り合いに、最近、40代で子宮体がんが見つかった方もおります。検査をして、何も問題がなければ、安心して過ごせますし、もしがんだとしても、早期発見できれば、治療も最小限で済むかもしれません。
この後も不正出血があれば必ず婦人科の受診が必要であるのはもちろんのこと、現段階でしっかりと検査をするべきだと考えます。
えっ! 珍しいって、うそでしょ!
たしかにがんが進行してしまった方の話などを聞くと「様子見でいい」と言われて…
…というケースあるよね。
様子見という言葉とその後の異常のなさにあぐらをかいてしまったマスカット。
行きます……。めんどくさいけど……。
かくしてこれから予定の調整と、区のがん検診の予約でドタバタです。
この件についての報告記事は、
2ヶ月後くらいになるかもですが何とぞお許しを!
TO BE CONTINUED….
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