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令和の化粧は、あるパーツをしっかり盛る! 「50歳のうぬぼれ鏡」vol.4

ライチさん眉とアイメイクで今時顔に変身

チーム完熟の【完熟お見舞い、申し上げます】
既婚、未婚、子あり、子なし、シングルマザーとバラエティに富んだ編成のコピーライター集団「チーム完熟」。酸いも甘いもかみ分けてきた40代~50代の4人が人生の後半にさしかかり、訪れた心身の変化に向き合う奮闘記【完熟お見舞い、申し上げます】。同世代の読者が抱えるモヤモヤした気持ちを少しでも明るく照らせますように!


令和の化粧は、あるパーツをしっかり盛る! 「50歳のうぬぼれ鏡」vol.4

前回のベースメイク編、おかげさまでいくつか反響をいただきました。
コンシーラーを使わない、欠点カバーを気にしない令和メイクの思想、同年代だけでなく、意外にも10歳ほど若いかたにも衝撃だったようです。
ひさびさに自己満足だけじゃなく、書いて世のお役に立てた!って気分になれました。

てなわけでポイントメイク編!
今回は日常用のメイクを習っているため、ポイントメイクは比較的シンプルなナチュラル志向です。予めご了承ください。
それでもやはり、発見と驚きがありました。


まずは眉から。カットをメイクアップアーティストさんにお任せします。

「わぁ、眉毛伸ばしてきてくださったんですね〜!おかげでやりやすいです!」と褒められました。
もちろんこのために伸ばしたわけではなく、普段から伸ばし放題なだけ。

人の眉はどこかしら左右非対称だそうで、私の場合は右の眉山が左に比べて急角度になっていました。
そこで、山の頂点が少し低くなるようカットし、眉下のカーブのあたりをアイブロウペンシルで描き足して補正。
左と同じ形に揃えながら輪郭を描き、中を埋めます。

大人気の女優、新垣結衣さんは太眉が印象的ですよね。眉山を強調しない、太さ一定のまっすぐ一文字。まさにこの形に補正されたというわけ。今は眉下をカットしないのが主流のようです!

ペンシルの次はアイブロウパウダー。「3色使って立体感を出していきます」とのこと。
ん?眉って平面でしょ。鼻とかまぶたならわかるけど、立体感って?と不思議がっていると早速、一番淡いベージュ色を眉頭に塗られます。
微妙に影がつくくらいのほんのりな色づき。なるほど、これなら険しい表情になるのを防げます。
中央はライトブラウン、眉尻は濃いブラウンでグラデーション。確かに、人間の頭部は球体。端に向かって暗くするのが立体感ですか。
ペンシルだけではベタッと黒かった海苔まゆ毛が、自然な感じになりました。


これだけでは終わらない。最後にベージュ色の眉マスカラ。あまりに明るい色にびっくりしましたが、私は髪をややブラウンに染めているのでこれくらいでいいのだそう。
眉尻から逆毛を立てるようにマスカラブラシでなでていきます。

すると、おお!!眉だけ見事にガッキーになっているじゃないですか!太いのに軽さもある眉のおかげで、顔が一気にいまどきになりました。
寝ていた毛を立たせ、ハイライトを加えることで、ふさふさ感が出るんですね。そしてこのふさふさ感こそが、いまどき眉のキモだったんです。

しかし、この3プロセスの眉メイク、あまりに丁寧で面倒くさい!ワンタッチの眉パウダーチップだけで生きてきた私に、できるだろうか?

この懸念は次のアイメイクに進んだら解決しました。
つまり、アイメイクはずいぶんあっさりだったから。


ライチ「年をとってまぶたがくぼんできたせいか、濃い色のアイシャドウを使うと、ガイコツみたいになってホラー感がすごいんです。最近は怖くて全然アイシャドウ使ってません」
担当さん「あ、大人世代の方は、影色ではなくハイライトカラーでふっくら見せるのがおすすめです。パール入りの明るい色目のものを使いましょう」
ライチ「若い頃は4色入りのパレットがあっても、ハイライトカラーが全然減らなくて、何に使うんだろうと思ってました。そうか、今なんですね」

アイホール全体に明るめのシャイニーなベージュ。まぶた中央にはピンクをぼかして少し可愛らしく。下まぶたのきわにも同じピンクを細くなじませて目全体に統一感を出します。
さらに二重の幅にダークなブラウンをごく細く引いて、少し目元をはっきりと。

鏡を見るとたしかに、ガイコツのようなマイメイクとは全く違う元気な目元!
ただ、パール特有の華やかさがまぶしく、自分のキャラには少々派手な気もしました。
しかし、ふと担当さんのお顔を見ると、同じようなシャイニーなオレンジ系シャドウを自然につけこなして、実に似合っているんです。
違和感の原因は顔ではなく、自分の心の中にあるのかもと思いました。

次なるアイラインは私のもっとも苦手な工程です。
ライチ「奥二重なので、ラインを引いている最中にまばたきすると、線が2本になったりヨレたりして、全然うまくいかないんです…」
担当さん「何を使ってますか?ああ、リキッドライナーだからですね。ペンシルで、取れにくいものなら大丈夫ですよ」

ブラウンのジェルアイライナーペンシルなるものが登場。
ペンシルってちくちく痛いわりになかなか色が乗らなくて嫌いなんですが、これはまつ毛のきわを滑らせるだけでくっきり線が描けていく。嘘でしょ。今までの苦労はなんだったの。
人類の英知は常に道具を発展させていきます。情弱は損ですね。

アイラインの幅はごく細く、端は目尻をはみ出さない控えめなもの。
「下まぶたには黒目の幅にだけ入れます」
瞳が大きく見えるのだそう。しかもブラウンだからさりげない。

アイメイクは総じて簡単でナチュラル。
前回のコラムでも少し触れましたが、ハーフモデルの目元を目指した平成のデカ目メイクとは一線を画しています。

マスカラ、チークときて最後にリップ。
荒れやすいのが悩みと言うと、リップ用美容液とコーラル系の口紅を混ぜてグロス状にし、「こうすると荒れにくいですよ」とのこと。
リップブラシでポンポンと無造作に置いて、上下の唇を「ムマッ」となじませるだけ。輪郭、描かないんかーい!
内側から自然な血色とつやが出ているような印象になりました。

すべてが終わって思ったのは、眉ってすごいな、大事だなということ。
まだまだマスク必須で顔の下半分が隠れるこの時代、眉がもたらす印象は大です。

20年以上前に流行った安室ちゃんや松雪泰子さんの細眉を、いまだにしている同年代女性を見かけますが、思い切ってガッキー風ふさふさ眉を試してみてはいかがでしょうか。
ぐっと印象が今っぽくなるのに、無理して若作りしてる感もないのでおすすめです!

ところで、コラムの第1回で書いた容姿コンプレックス。実はこのメイクアップレッスンのおかげで、かなり解消しました。
「プロの手を借り、良い照明に照らされれば」の条件付きではあっても、「私もやればできるんだ」という自信がついて、自己評価が変わったんです。
外出の時はあのめんどくさい眉メイク、きちんとやっています!

次回はまた別のコンプレックス、髪の問題にチャレンジする予定です。

チーム完熟・ライチ(ライター)

「チーム完熟」のクールダウン担当、通称・師匠。1971年生まれ。雑誌編集を経て1997年からコピーライター。既婚・子なし・別居中。2018年から認知症の実母の保護者となり、2020年に看取る。コロナ禍でのもっかのマイブームはプロ将棋観戦。
執筆note 「完熟5(かんじゅくふぁいぶ)」

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