チーム完熟の【完熟お見舞い、申し上げます】
既婚、未婚、子あり、子なし、シングルマザーとバラエティに富んだ編成のコピーライター集団「チーム完熟」。酸いも甘いもかみ分けてきた40代~50代の4人が人生の後半にさしかかり、訪れた心身の変化に向き合う奮闘記【完熟お見舞い、申し上げます】。同世代の読者が抱えるモヤモヤした気持ちを少しでも明るく照らせますように!
不正出血は突然に。~完結編~ アラフォーからのセルフラブ vol.4
明日になれば検査はきっと 今よりもっと面倒になる……。
前回までのお話。
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さかのぼること3ヶ月前。
47歳にして人生初(たぶん)の不正出血にざわつき、ググりまくった前編。
とはいえ、たった一度、しかも少量の出血だったので、
検査はしなくても……とつぶやいたところ完熟仲間から総ツッコミ。
1週間後、重い腰をあげ病院に行ったものの、
子宮体がんの検査で器具が挿入できず、エコーのみの診断で様子見となる。
ちゃんちゃん!
で終了かと思いきや、当サイト医療監修の西岡先生から
「できないならしょうがない、やらなくていい検査ではありません」
とのコメントが入り、後編なのに終わるに終われなかった前回。
今回はその続きから。
前回の検査終了後、正直、私は思った。
「様子見でよかったー。また出血があったら病院行こう」と。
そこに、飛び込んできたのが再検査のススメ。
うそでしょ! めんどくさい!
そもそも最初の時点ですらめんどくさがってたのに、再検査って!
ヤダーーーーッ。
でも、西岡先生はこうもおっしゃっていた。
「何も問題がなければ、安心して過ごせますし、もしがんだとしても、早期発見できれば、治療も最小限で済むかもしれません」
……。
この春、婦人科系のがんで仕事仲間に先立たれた私として、
この忠告を無視することはできず。
なかなか予約が取れなかった区の検診とは切り離し、
補助なしの自腹覚悟で子宮頸がんと子宮体がんの検査をすべく、
別のクリニックへと向かったのでした。
診察室でことの経緯をすべてお伝え。
3ヶ月ほど前に子宮体がんの検査に行ったが、うまく検査出来ず様子見になったこと。そしてそれは珍しいケースだと指摘され、再検査に来たこと。
するとお医者さん、こう言いました。
「まぁよくありますよ。器具が入らないこと」
えっ⁉︎
そこから子宮内のイラストなどを見せてくれながら、とても丁寧な説明が始まる。
前回出来なかった子宮体がんの検査は、子宮内に器具を入れて細胞を採取するものだったであろうと思われるとのこと。
それは子宮内を傷つけてしまうリスクもある検査なので、入りにくかった場合、強行する必要はないと判断することもままある、と。
もちろんすべてを総合的に診察しての判断になるので、今回も同様に、問診と子宮の状況も画像で確認するところからはじめる。
とはいえ現時点では、3ヶ月前に一度不正出血があったのみで、その後の生理が順調であれば、子宮体がんとは考えにくい。理由はがんなら出血が続くケースが多いため。そういう意味で子宮体がんは、子宮頸がん、卵巣がんに比べ、自覚症状が出やすいがんだと言える。
ふむふむふむ。
とてもわかりやすい説明。
たまたまだけど、いい先生に巡り会えたような気がする。
そして、安心して処置室へ。
検査中、エコーの画面を見せてもらいながら話をする。
「ここが卵巣です。卵子も映ってるね。排卵もまだあると思われます。卵巣がんの心配もなさそうだね」
へぇーそうなのか!
前回のクリニックでは聞けなかった情報。
続いては大本命の子宮。
「これでみる限り問題はなさそうです。これ以上の検査は必要ないでしょう」
おぉ!
ここで念には念を入れるなら「器具を入れての検査してください!」とお願いすべきなのかもしれない。
でも私は思った。
前回の先生の見立てもあるし、今回もまた同じ、様子見という診察。
うん。信じられる。
これでもし万が一なんかあっても、いいです!
大丈夫だって思えた!
もうひとつ確認したかった子宮頸がんの検査もサクッと終わり、
最後の最後、自腹まつりの締めくくりに完熟仲間のマンゴーさんも受けた女性ホルモンの血液検査を希望。
採血こわくて嫌いなんだけど……。ね。
全部やりきった感!
なんだかとっても、清々しい!
1週間後。
検査結果が出る日。足取りは軽かった。
「検査の結果、子宮頸がんも異常なしでした」
よし!
やっぱり異常なしと言われるとホッとする。
「次に、血液検査ですが」
ここからまた図解でひとつずつ丁寧に項目別に数値の説明をしてくれる。
私の更年期状況どんなだろ。ドキドキ。
「生理周期から考えて、ここもここも数値は正常値です。おそらく○日後あたりに生理が来るでしょう。」←その通り来た!
そしてLH黄体形成ホルモン(下垂体性ゴナドトロピン)、
FSH卵胞刺激ホルモン(下垂体性ゴナドトロピン)の値を指してひと言。
「閉経の影もありません」
閉経の影もない!
なんというパワーワード!
そしてそれをうれしいと感じた自分がいたのでした。
閉経はひとつの通過点でしかないし、閉経したから女が終わりとも思っていないし、閉経が遅いと乳がんなどエストロゲン依存症のがんのリスクは高くなるって話もあるし。
けど、なんとなく……。
この複雑な思い、どう名付けてやろうか。
「あ、ということは、いわゆる更年期障害も当分ないってことですか?」
ちょっと気持ちが軽くなってた私。
回答は、
「それはまた別の話です。年齢的には」
「ですよねー」
と、かぶり気味につぶやく。
閉経を感じさせるデータは出なくても、
更年期症状が出る可能性はある、と。
なるほど、それが更年期なのか……。
「最後にもうひとつ。私はまだ妊娠したりするんでしょうか」
「可能性としてはあります。東京都でも年に数件、50代の方が妊娠しています。これはいわゆる中絶の数です。一方で、もしお子さんが欲しいということであれば、ホルモンを充填するなどの措置が必要になります」
最後の最後まで明確な回答でスッキリ。
以下、47歳、秋のマスカットでございます。
「これからも年に一度くらいのペースで検査をするのがいいでしょう」
そう言われて、素直に「はい!」と答える。
再検査してよかった。
というわけで、今度こそちゃんと、ちゃんちゃん!