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更年期こそマインドフルネス〈その1・イライラしない人生って最強じゃん〉アラフォーからのセルフラブ vol.7

ゾウガメに乗るマインドフルネスなマスカットさん

【完熟お見舞い、申し上げます】
既婚、未婚、子あり、子なし、シングルマザーとバラエティに富んだ編成のコピーライター集団「チーム完熟」。酸いも甘いもかみ分けてきた40代~50代の4人が人生の後半にさしかかり、訪れた心身の変化に向き合う奮闘記【完熟お見舞い、申し上げます】。同世代の読者が抱えるモヤモヤした気持ちを少しでも明るく照らせますように!


「ハァッ⁉︎ なんだよそれ!」
年明け早々、腹の立つできごとがありました。
2022年初立ちです。

数年前の私だったら、間違いなく詰めてます。
発言の意図とそこに正しさはあるのか、さらにはどう再発防止するのか。
要するに、おまえ何様だよ!っていう……。

かつてはカミツキガメの異名をとったマスカット。
仕事だろうがプライベートだろうが、カチンときたらとことんやる。

子どもの頃から怒りっぽく、
毎晩のように寝言で「ゴラァァァ!」「ふざけんなァァ!」と怒鳴りちらす娘について、母は悩んでいたようです。
注意されたりもしたけど、当の本人は全く覚えておらず。
だって寝てるんだもん。てへ。

まぁ起きている時もしょっちゅう弟にキレてたので、母としてはそういう性格をなんとかして欲しかったのでしょう。

ちっちゃな頃からキレガキで、15で不良にはならなかったものの、
カチンときやすい性格は変わることなく、おぼろげな記憶の中には、詰められまくった元彼たちの苦々しい顔もちらほら。
ごめんごめん。性格だからさー。仕方ないよねー。

ところがですよ。
仕方なく、なかったんです。

今や私のメンタルはカミツキガメではなく、ゾウガメなのです。
【カメ豆知識】
ゾウガメの生息地ガラパゴス諸島には天敵がいないため、警戒心は薄く、その性格は極めておとなしい。

っていうのはちょっと言い過ぎですが、とにかく性格的に丸くなりました。
噛みつき度数90%減(当社比)。

一時期アンガーマネジメントなどの言葉が流行りましたが、怒りやイライラの感情が少なくなると、人生は格段に快適になります。

その変化をもたらしたのは、間違いなくヨガと瞑想。

最近よく聞きますよね。
「マインドフルネスに生きる」

ここでのマインドフルネスとは「こころを今この瞬間に向けた状態」のこと。

私はこの状態をヨガと瞑想を日常に取り入れることで、増やせるようになったのです。
「今」に意識があると、怒りはもちろんのこと悲しみや不安などネガティブな感情に振り回されることが少なくなります。

例えば。
駅で前方から歩いてきた人と肩がぶつかった場合。
1秒も経たないうちに「ムカつく!」「わざと⁉︎」「こわっ!」など、
怒りや恐れの感情が自動的に走り出してしまうなんてことがあります。

感情は走り出すとなかなか止まりません。

私悪くないよね?
歩きスマホでもしてた?
狙われたのかも⁉︎
悔しい!謝らせればよかった!
私って運が悪い女だな……。

などなどなど、「怒り」「恐れ」「悲しみ」様々な種類の感情が波紋状に広がり、やがては収拾がつかないほど大きくなることもあります。
時間的にも、一日中、ひどい場合は何日、何年単位で思い出して胸がざわつくなんてことも。

さらにはその感情の矛先が、自分自身や社会にまで広がることもあるのです。

きっかけは、一瞬肩がぶつかっただけなのに。
でもこの手の感情の暴走は、大なり小なり皆さんにも経験があるのではないでしょうか。

こんな時、マインドフルネス的に「今」に集中できたら、
どんな展開になるのか。

肩がぶつかる →接触 →痛み

以上!

これがマインドフルネスの極みです。

「今」起きた「接触」という事実と、そこから生じた身体の「痛み」をちゃんと見つめて感じることが出来れば、感情は暴走しないと言われています。

もちろん人間ですから、
よっぽどの達人じゃない限り、びっくりもするし心も揺れます。

でもマインドフルネスな思考をクセづけすれば、
肩がぶつかる →ムカつく →あ、私ムカついてる →痛みを感じている

と戻って来ることで、怒りの感情は最短で鎮まるのです。

かく言う私のマインドフルネス思考もまだまだですが、
ゆっくりと着実に、心の不要なざわつきは少なくなってきています。

負の感情が生まれてしまったら、
それを感じている自分に気がつき、
今この瞬間のそれをただ受け止める。
そこには良いも悪いもなく、評価もない。
「私は今、怒りを感じた」など。
ただそれだけ。

すると不思議なことに、怒りの矛先に対しても自然にどうでもよくなります。

年始に腹が立った出来事も、今やもうどうでもいい。
瞬間は腹が立ったけれど、心を見つめてみれば「悲しい」という別の感情も見つかりました。
私は受け入れて欲しかったんだなぁと。
マスカットちゃんよしよし。わかったよ。だよねだよね。

じゃあこれからどうするかについては、これらの感情とは切り離し冷静に考えればいいのです。
肩がぶつかったたとえで言えば、冷静に考えて悪意のある可能性があれば、今後は注意を払ったり、通報するなどの対応も的確にすることができるでしょう。

あれこれ暗いニュースも流れてきますが、
みんながみんなマインドフルネスに生きられたら、もっと暮らしやすい世界になるんじゃないかなぁとわりと本気で思っている私です。

今年はそんな生き方を広めるべく、瞑想講師の活動の1つとして、誰でも気軽に参加できる瞑想のオンラインサロンを始めました。(完熟仲間も参加してます笑)

更年期の揺らぐ心や身体にも、マインドフルネスは大いに役に立ってくれるはず。というわけで、しばらくこれらをテーマにコラムを続けたいと思っています。

皆さんの2022年が穏やかで良き一年になりますように。

チーム完熟・マスカット(ライター)

「チーム完熟」イチの恋愛体質。十数年前にDV的なごちゃごちゃの果てに一人息子を抱えて離婚。元夫とはそれっきり。昨年、息子の独立を機にフリーランスに。コピーを書くことのほかに、ヨガと瞑想を広げる活動も展開中。人生の後半は、好きな人と好きなことしかしないと決める。
※現在は別業にて活動中
執筆note 「完熟5(かんじゅくふぁいぶ)」

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