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更年期・基本のお話特別編 その1「腰痛」は年齢と関係する?

更年期・基本のお話特別編その1:「腰痛」は年齢と関係する?

メノポーズ世代となれば、身体のあちこちに痛みや違和感が現れるものですが、当カンテラにおいてもここ数か月にわたって「痛めた……!」と報告が相次ぐ症状が「腰痛」です。

私たちの脊柱(背骨)には、加齢とともに変性する「椎間板(ついかんばん)」というゼリー状の繊維質が挟まっています。椎間板は、身体の動きに合わせて脊柱への衝撃を和らげるクッションの役割をしているのですが、形が変わることで腰まわりが不安定になってしまうそう。その結果、腰まわりに負荷がかかると、腰椎(腰部分の脊椎)や椎間板、筋肉や神経などが損傷しやすくなり、腰痛を引き起こしてしまうのです。

ただし、痛みの表れ方はさまざまです。
手塚さん「上の子2人をワンオペで育てていた時期にぎっくり腰がクセになってしまい、抱っこしたらグキッと音がした、朝起きたら上半身を起こせない、疲れが腰になんとなくジワジワきてついに、などあらゆるバリエーションで腰痛を起こしてきました。一番ひどい時には痛いというより、本当に起き上がれなくなりますね」
おお……読んでいるだけで腰が痛い……私たちが持っているイメージの「いわゆるギックリ腰」はこのようなパターンではないでしょうか。

一方、「50歳のうぬぼれ鏡」で筋トレレポートを連載しているライチさんは、腰の筋肉をつけようとしたことが裏目に出てしまったよう。
ライチさん「ぎっくり腰って何かの動作の拍子にグキッとくるものだと思っていたのに、私は徐々に違和感が増してきて、動くことが大変な状態になりました。肩が上がらない五十肩のように、腰を曲げたり反ったりと動かせなくなって。外出した日にひどくなって化粧を落としたいのに、洗顔もできず……後日、整形外科で問診を受けているうちに、カーブスの筋トレが原因かもしれないと思い当たりました。」

このライチさんの体験談を受けて、マスカットさんは”あるある”だと言います。
マスカットさん「ヨガの資格を取得したときに学んだのは、腰痛関節痛の予防のために、天然のコルセットである筋肉をつけようという考え方はあるけど、『筋肉がつく』前に怪我をすることはよくあるの。メノポーズ世代は骨密度が低下している人が多いし、特に閉経後はいっきに骨がもろくなるから、特にこれまで運動してなかった人を指導するのはすごく気をつけないと危ないんだよなぁ」とのこと。

なるほど、筋トレにしろヨガにしろ、エクササイズをするときは「筋肉をつける」というアクセルと一緒に「怪我をしないように注意する」というブレーキも持ち合わせておいた方が良さそうですね。「メノトレ」では、そのあたりもふまえて行いやすいエクササイズを構成していますが、くれぐれもご無理をせぬようお願いいたします。

さて、わたくしマンゴーはぎっくり腰は経験したことはないものの(ぎっくり背中はあり)、毎朝ラジオ体操で腰を後ろに反る動作のとき、無意識に「イテテテ……」と声を発しがち。原稿を書いたあとに立ち上がっても同じように声が漏れるので、腰の痛みが常駐しているらしいのです。まだまだ朝晩は冷え込むこの時期、この寒さが腰痛と関係しているのかと思ったのですが、理学療法士の浜野さんによると患者さんを見る限りあまり相関関係はないとか。

浜野さん「ただ、寒いからと縮こまって活動量が減り、不良姿勢が長く続くことで腰痛を引き起こすことはありえます。不良姿勢が続くと、椎間板への負荷を強めてしまい、椎間板の栄養交換が行われにくくなります。すると、体幹や股関節などの関節の可動域が低下し、脊柱を守る筋力も低下します。その結果、血行が悪くなり、さらに不良姿勢を助長させるという悪循環になってしまいます」

聞いているだけで痛くなってきました……。この場合、どうしたら腰痛を予防できるのでしょうか?
浜野さん「寒かったら一枚羽織って身体を温めるというのが手っ取り早いです(笑)。あとは腰痛予防の3か条を守っていただきたいです」

腰痛予防の3か条はこちら!
 1. 脊柱の”自然なS字カーブ”を保って、なるべく腰に負担をかけない動作をすること
 2. ずっと同じ姿勢でいないこと
 3. 腰を守る筋肉を整えること

介護や育児中、デスクワークが多い方、長距離の運転をされる方などは特に気を付けていただきたいことですね。(あらま、私もかれこれ、2時間座りっぱなしでした!)

ところでオレンジさんは、腰痛で悩んではいないのでしょうか。
オレンジ「私はね、大学生のとき体育の授業でぎっくり腰みたいに、突然腰が痛くなることは経験したのよ (笑)。でも、腰にいいっていうマットレスに変えてからずっと腰は痛くないの。半無重力状態で眠れる感じ。マットレスの発売当時はダブルかセミダブルサイズしかなくて折りたたんでいたけど、今はシングルサイズもあってベッドにぴったりだわ~♪」

なんと、寝具を変えると、体調が変わるとは!(検索しだすマンゴー)いいきっかけだから、自分へのクリスマスプレゼントにしようかな……!

オレンジ「文字通り『腰』は、身体の『要』だから、みんなお大切にしてほしいわ~」
そうですね。読者さまとカンテラスタッフ一同、腰から身体を労わって無事に冬を越せますように!

チーム完熟・マンゴー(ライター)

「チーム完熟」の下っぱ特攻隊長。厄年以上、更年期未満の1979年生まれ。フリーランスコピーライター / 唎酒師 / 2児の母 / 2021年5月に離婚。2020年末あたりから謎のめまいが頻発し、その原因を突き止めるべく病院をめぐる。2021年現在のストレス点数は685点(※300点以上で翌年に健康障害が生じる危険性80% 出典:夏目誠・大阪樟蔭女子大学教授提供より)。
執筆note 「完熟5(かんじゅくふぁいぶ)」

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