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更年期・基本のお話 その7 更年期症状が発現する3つの要因とは

更年期症状はどんな条件で現れる?

更年期に起こる症状にはさまざまなものがありますが、人によっては日常生活が困難になるような度合いで症状があらわれるケースも見られます。
一方で、更年期を過ごしていても不快な症状はほとんど感じられず、それまでとほとんど変わりない毎日を過ごしているという人も珍しくありません。
そうした違いはなぜ表れるのでしょうか?

更年期症状が発現する要因には、主に以下の3つがあるといわれています。

・卵巣機能の低下・停止
・本人の心理状態、(長期間の睡眠不足、運動不足などを含む)生活習慣、体質
・社会的な要因(子育て、親の介護、職場環境などにより高いストレスがかかり続けている状態)

遺伝によって更年期症状が出て、普段の生活が困難になる更年期障害になってしまうことを心配する方も多くいますが、母の更年期症状が重かったからといって、必ずしも娘が同じようになるとは限りません。
あくまでも、上の3つの要素が複雑に絡み合った結果として更年期症状が現れるリスクが高まるのです。

すでに更年期症状が出ている場合には、上記の要因を取り除いても次の日から症状がなくなるというわけではありませんが、長期的に見ると心身が楽になる可能性はあります。
更年期症状のつらさが続くようなら、まずはまずは婦人科で相談し、更年期治療を受けて症状を軽減しつつ、生活習慣やストレス環境を見直してみるのがおすすめです。


※本記事は2021年10月22日時点の情報です。

手塚 美幸(Webメディア「カンテラ」主宰)

ライター、プランナーとして活動し、女性の健康・キャリアをテーマとするWebメディア運営、事業企画にかかわる。国家資格キャリアコンサルタント。一般社団法人 女性の健康とメノポーズ協会認定資格「女性の健康経営アドバイザー」保持。さんぎょうい株式会社働く女性の健康とキャリア事業室フェロー。42歳での最後の出産を経て、1男2女の母。

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西岡 笑子(Webメディア「カンテラ」監修)

2015年~2021年度 防衛医科大学校医学教育部看護学科母性看護学講座教授、2022年4月~ 順天堂大学保健看護学部看護学科母性看護学領域教授。看護師の育成を行い、専門的見地から女性自身が自分の体を知るための啓発活動に取り組む。2児の母でもある。

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