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アソコの毛はムダ毛ですか? アンダーヘアとハイジニーナと私。アラフォーからのセルフラブvol.18

アンダーヘアのカタログを見ながら脱毛後の形の決断を迫られる完熟マスカットさん

チーム完熟 の【完熟お見舞い、申し上げます】
既婚、未婚、子あり、子なし、シングルマザーとバラエティに富んだ編成のコピーライター集団「チーム完熟」。酸いも甘いもかみ分けてきた40代~50代の4人が人生の後半にさしかかり、訪れた心身の変化に向き合う奮闘記【完熟お見舞い、申し上げます】。同世代の読者が抱えるモヤモヤした気持ちを少しでも明るく照らせますように!


前回までのお話。
「介護で迷惑をかけたくないなら、VIO脱毛!」
「白髪になったら、フラッシュ脱毛はできない!」という衝撃の事実を聞き、40代で脱毛を決意。即決できたのは、痛すぎたニードルワキ脱毛のトラウマから一転、フラッシュ脱毛なら平気じゃん!体験があったから。今回はいよいよサロンの扉を開きます。
※注 2022年現在、白い毛に対応する光脱毛技術もあります。


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老後のことを考えても、衛生面で考えても、無毛がベストと判断したのですが、
ここでひとつ、確認しておかなければならない、あることに気がつきました。

それは、今おつきあいしている彼は、毛がなくなっても問題ないのか、ということです。
2022年の今でさえ、VIO脱毛をしている女性は少ないですが、当時はさらにレア。

無毛の状態を、ハイジニーナと呼びます。
「衛生、清潔」などを意味する「hygiene(ハイジーン)」という英単語が由来なんだとか。


自分が彼の立場で、ある日突然彼女がハイジニーナになっていたら、ちょっとしたパニックにならないか?
あるべきものがない、というのは思っている以上に違和感がありそう。

温泉などの公共浴場で無毛なのもそれなりに「おや?」っとなりそうですが、
これは他人様との話なので、まぁ別にいい。


でも彼の性的嗜好として、ハイジニーナの人とは無理!という可能性だってある。
脱毛したあとで、なぜ相談してくれなかったんだという展開だけは避けたい。

というわけで、かくかくしかじか、説明しました。
彼の返答は
「うーん。べつにどっちでもいいけど」

ここで
「わーい!ハイジニーナ大好きだったんだよ!」
って言われたら、それはそれでめちゃくちゃ気持ち悪かったと思います。
(そういう人もいるらしい……)


個人的には「どっちでもいい」はベストな回答です。

続けてこうも言いました。
「不潔うんぬんは正直よくわかんないし、介護もピンとこないけど」

まぁそれはそうだよね。わかる。

「でも、僕が反対してもやるんでしょ? もう面白くなっちゃってるんだろうから」

さすがです。
そう。
もうなんていうか、介護どうこうとかってことを飛び越えて、
VIO脱毛しちゃうという体験への好奇心がその時点で勝っていた私。
「反対してもやるんでしょ?」は心外ですが、おおむねその通り。


てな感じで、すでにあたりをつけていた脱毛サロンに、
意気揚々と初回申し込みを入れたのでした。

やると決めていたので、何度も足を運ぶのはいやだなと思い、
初日に脱毛してもらえるよう、指示を仰ぎました。

生理中は対応できないので、予定日は外すように言われ、なるほどと膝を打つ。
そして必ずやってこいと言われたのは、シェービング。
アンダーヘアを自分でつるつるにしてから来店せよ、ということ。

そうなのか!
あたりまえな気がしますが、実はいままで一度もアンダーの手入れをしたことがなかった私。
盲腸にもなったことないし。

赤裸々に告白すると、
たぶんわたしのデリケートゾーンの毛は、さほど濃くはないように思うのです。
温泉などに行ってもそう感じるので、たぶん間違いない。

高校時代に友達のノブコちゃんが、
「プール行く前に下の毛処理しないと、水着からはみ出しちゃう」
と言ったのを聞いて、そんなことがあるのか!!と驚いた記憶があります。


なので、下の毛をすべて剃るというのは人生初体験。
脇の下の処理はしたことがあったので、その要領でやってやるぜと、
ドラックストアでT字カミソリとシェービングローションを購入。

こそこそとお風呂に持ち込み、
腰をかがめて、おそるおそる処理をすすめたのでした。

なにがこわいって、見えない部分ですから。
思わぬところが切れちゃったら……
考えただけで震え上がります。


これを毎回自分でやっていくのかと思うと、少しばかりテンションが下がりましたが、
はじめてにしては上出来なのでは?

終了後、視線の先に広がるヘソ下の様子に、一瞬ギョッとしたものの、
お風呂上がりにはめちゃくちゃさっぱりした気持ちに。
ハイジニーナいいんじゃない⁉︎


そしていよいよ、VIO脱毛専門サロンへ。
出迎えてくれたのは、巻き髪のきれいなお姉さん。

事前準備ができているかも含んだ、基本情報の記入などを済ませカウンセリングルームへ。

まずは脱毛方法の説明から。
発毛のメカニズムなどを聞かされます。はいはい。知ってる知ってる。

余裕をかましていた私の目の前に、見たことのない資料が現れました。

「どのデザインになさいますか?」

ええっ⁉︎
ほほえむお姉さんが開いたページには
「丸型」「楕円型」「スクエア型」「ハート型」「ナチュラル型」などのタイトルと共に、
女性の下半身のイラストが描かれていました。
もちろん全部をなくす「ハイジニーナ」もある。

そうです。これはアンダーヘアカタログ。

ハイジニーナ一択だと思っていた私は、ひるみました。
選択するのか、と。

そしてその瞬間、こうも思ったのです。
これはもう後戻りができない選択であると。
と、同時にこうも思った。

今の彼はOKと言ったけど、
もしもしもし万が一、お別れして、次の人とのことは考えなくてもいいのか、と。


新たな恋に落ちて、いざそういうことをいたそうとなったとき、
あると思っていた場所に毛がない、
という事実はまだ見ぬ君に、どう受け止められるのだろうか、と。

おそらく大半の人がそこに毛があるものだと思っていて、
いよいよってところで「ない⁉︎」ってなるよね。


百戦錬磨みたいな男子なら
「ははーん、ハイジニーナね」ってなるかもだけど、
そういう男子、全然好きじゃない。
むしろそんなやつ、ヤダし。


たぶん私がその立場だったら、あれこれ考える。
今どきはここを剃るのはふつうなのか、とか、
なにか疾患を抱えているのか、とか、
元彼がそういう趣向でこうなってるのか、とか、
そういうお仕事のひとなのか、とか。


瞬時にか、熟考かはさておき、考えているうちに、
なにがなんかになってしまう、なんてことなんかあったりしたらどうすんだ?

かと言って事前に
「わたし、アソコの毛がないんだよー」なんて言うわけもなく。
その場で
「介護の時にさ・・・」なんて説明したら、
あらゆる波が引いていくことが容易に想像できる。


うわぁぁぁぁぁぁーーーーー。



なんて考えていることは、おくびにも出さず、
静かに指し示したのは「ナチュラル型」。

ナチュラル型とは、現在のアンダーヘアの状態を元に自然に仕上げるスタイル。
Vラインのアンダーヘアのボリュームを減らすというもの。
IとOの部分は通常脱毛です。

ってそこも、そもそもそんなにすごいことになってはいないし、
ボリューム減らす必要あるのか?
てゆうか、脱毛?
ぐらぐらと煮え立っていたおなべに水を刺すような瞬間でしたが、
もうやるって決めたし。

てな感じで、次回は施術編です。

チーム完熟・マスカット(ライター)

「チーム完熟」イチの恋愛体質。十数年前にDV的なごちゃごちゃの果てに一人息子を抱えて離婚。元夫とはそれっきり。昨年、息子の独立を機にフリーランスに。コピーを書くことのほかに、ヨガと瞑想を広げる活動も展開中。人生の後半は、好きな人と好きなことしかしないと決める。
※現在は別業にて活動中
執筆note 「完熟5(かんじゅくふぁいぶ)」

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