チーム完熟 の【完熟お見舞い、申し上げます】
既婚、未婚、子あり、子なし、シングルマザーとバラエティに富んだ編成のコピーライター集団「チーム完熟」。酸いも甘いもかみ分けてきた40代~50代の4人が人生の後半にさしかかり、訪れた心身の変化に向き合う奮闘記【完熟お見舞い、申し上げます】。同世代の読者が抱えるモヤモヤした気持ちを少しでも明るく照らせますように!
一年でも一番爽やかで過ごしやすいはずの初夏のある日、私は悩んでいました。
足の小指と薬指のあいだがかゆいのです。
最初は、嫌なところを蚊に刺されたな〜と思っていたら、何日もかゆみが治まらない。
それどころか徐々に皮が剥けはじめ、チクッと痛みも感じたり。
これはもしや、足がくさそうなおじさんのお約束の、アレ。水虫ってやつでは?
時期によってさほどかゆくないこともあり、治ったかも!と喜んでも2、3日後にはぶり返し…を繰り返して約1ヶ月。やっと、近所の皮膚科を訪ねることにしました。
ここはネットで現在の待ち人数を調べることができるシステム。
「ご自分の番号まであと3人になったら再度来てください」と言われ、ほ〜便利!と喜びの浦島太郎になりました。
ネットで検索してみると、水虫は「皮膚科受診の10%を占めるほどのありふれた皮膚疾患」とあります。
さぞかしぞんざいに、流れ作業的にあしらわれるんだろうな〜と予想していたのに、とっても丁寧な先生でした。
私の話だけで水虫と決めつけず、「他の可能性もありますから」と患部の剥がれぎみな皮膚をペリッと採取して検査。
案の定、白癬菌が検出されて水虫(白癬)決定。私のタイプは一番多い趾間型で、菌を殺す塗り薬が処方されました。
白癬菌は、皮膚の角質層のケラチンを養分として繁殖するカビの一種。
かゆみの原因はいくつかあり、皮膚自体が刺激されることに加え、白癬菌が活動することで発生する代謝物がアレルギー反応を起こしてかゆみを感じるのだそうです。放置すると、患部が広がったり皮膚深部に達して治りにくくなるそうなので、指の股1ヶ所のうちに受診して良かった。
皮膚科医「お薬はかゆいところだけではなく、足の裏全体と、足の側面、指の全体に塗ります。両足です」
ライチ「えっ、両足ですか?」
皮「そうです。今症状の出ていないところにも菌がいる可能性が大いにあるのと、また今後の予防的な意味もあります。そして、足の裏の皮膚は約2ヶ月で生まれ変わるので、2ヶ月間毎日塗り続けてください」(※治療期間は症状のタイプによって異なります。もっと長いことも)
ラ「2ヶ月、毎日、両足ですか〜」
皮「大変ですけど、再発させないためにもがんばって完治させましょう」
お医者さんにとっては、水虫の患者なんて毎日大勢来て見飽きているでしょう。でも私にとっては初めての恐怖体験。
ということをよくわかっていらっしゃる対応で、感じが良かったです!
治療めんどくさいけど!
感染ルートとして考えられるのは、どうやら趣味でたまに行く銭湯。チーム完熟の完熟マンゴーさんも水虫経験者で、日帰り温泉施設が怪しいと語っていました。
公共浴場やプールなどから帰ったら、念のため石鹸で足を洗って、通気性にも気をつけなくては。
白癬は完治まで時間がかかるのが難ですが、足に付着してからしっかり住み着くまでも少し時間の猶予があるので、帰宅後の洗浄でも間に合うみたいです。
さて、指股のかゆみも治まってきたある朝。
足の甲に、火がついたような激しいかゆみを感じて目が覚めました。見ると、ぶっくぶくの水ぶくれがいくつもできているじゃありませんか!
ぎゃーなにこれ。気持ち悪いしめちゃくちゃかゆいし。
そして、少し前から飼っている猫の元気がなくなり、風邪でもひいたのかくしゃみをしていました。
猫のおなかの毛をかき分けたら、ゴマよりも小さい、黒い粒を発見。
これはもしや、ネコノミ!!
ネコノミで画像検索すると、人間の足に水ぶくれができた症例がでてきました。あちゃ〜、私、これだわ。
ノミは地上30cmくらいまで跳ねるので、ひざ下に被害が集中するのだそうです。
そういえばうちの猫、ここ1ヶ月くらい、今まで登ったこともなかった高い食器棚の上で1日中過ごすようになっていました。もしやノミを避けようとしていたのか。
もちろん、もう猫の体についてしまったあいつらは離れないのですが、猫の知恵ってなかなかあなどれない。
まずは市販のノミ取り薬を猫に試してみましたが、どうも効いていない。私の足の刺され跡も日々増える一方。
かゆみを抑えるステロイド軟膏を塗ったうえで、掻きこわし防止のために絆創膏を貼っていったらこんな悲惨な状態に…。
足の裏は水虫(白癬菌)。足の甲・足首はノミ。2種類の虫に襲われる私の足、まさに修羅の戦場。
重い腰を上げて避妊手術以来、約10年ぶりの動物病院へ。
いつもは元気に暴れる猫も、この日はすんなり移動用ケージに入ってくれました。
獣医さんがアルコール綿で猫の毛をこすると、茶色い砂粒のようなものが付きました。
獣医「ノミのフンですね。茶色い色が染み出しているでしょう。これは血液です。ノミがついても普通はかゆがって掻くだけで、元気がなくなることはないです。それはまた別の問題ではないかと」
猫の首の後ろに液状のノミ取り薬を数滴垂らして、あっさりおしまい。
48時間でノミは全滅するとのこと。すごい薬!っていうか、私も塗りたいわ。どうして人間用はないの、コレ!?
余談ながら猫が肥満ぎみなことと、元気がないことも気になって、勧められた血液検査を頼んだところ、治療費が3,000円台から18,000円超えに急騰。違う意味の「ぎゃー」。
まあ、健康体なのがわかったので良しとしましょう(涙)
ノミについて情報を探していると、やはり殺虫剤メーカーのサイトが頼りになります。
ノミの生態や対処法などの実用的な情報が並ぶ中、コピーライター的に心惹かれたのは金鳥の「ウルトラがいちゅう大百科」。これ、昭和の少年たちが夢中になった「ウルトラ怪獣大百科」のもじりですね。
さすが傑作おもしろCMが多い(TVも、ラジオも)金鳥さんです。
ノミの生態と種類を紹介するページ(※1)はこんなふう。
>ノミにかまれた後のかゆみは、蚊などとは比べものにならないほどしつこく、手へんに「蚤」と書いて『掻く(かく)』という漢字ができたほどです。
あっ!言われてみればそのとおり。手へんにノミだなんて、今まで気づかなかった。へえ〜!!!ってこの豆知識、なんの役にも立たない、そこがたまらん!
掃除洗濯の回数を増やしたり、布団乾燥機のダニ対策モードを試したり、煙タイプの殺虫剤を焚いたり、布団やカーペットに駆除スプレーを噴いたり、自分に虫除けスプレーを噴いたり、けっこういろいろやったと思います。
一時のひどいありさまからは改善しつつあるものの、昨日ピーンと跳ねるにっくきアイツをまたも目撃。猫の体にいたノミは撃退できても、部屋に散ってしまったやつらの根絶は大変なようです。
いまや、蚊に刺されても「なんだ、蚊か」とほほえましく思うまでになってしまいました。
夜ごと殺虫剤をたっぷりまいた布団に寝て、喉が痛くなって咳込んだりしている私の命、秋が過ぎるまでもつでしょうか。
※1
https://www.kincho.co.jp/gaichu/seitai/nomi.html