理論編から1週間。
つくれないながらもライチさんとマンゴーはそれぞれが改善策を講じてきました。第1回目の対談でエクオールのサプリを飲み始めたオレンジさん、大豆製品を積極的に摂ることを決めたマスカットさんの現状もお伝えします!
ライチ:つくれないことが分かっても、エクオールの産生状況はチェックするタイミングによっても変わってくるんだよね?
マンゴー:はい、『ソイチェック』の説明書に「エクオールをつくれなかった方のうち、約12%の方が理想量をつくれる状態に変化したという報告があります。」という一文がありますね。12%……うーん、選ばれし者の数値ですね。
ライチ:エクオールをダイレクトに摂取するのが早そうだけど、オレンジさんがやっているから、私たちは大豆製品を摂ってそこに入り込めるか!? を挑戦したいね。マンゴーさんは大豆製品をよく食べたりするの?
マンゴー:それがけっこう好きなんですよ。
前回、オレンジさんが『女子力の高い人はお豆腐が好きなイメージがある』と言ってたじゃないですか(笑)。私は、寄せ豆腐も油揚げも納豆も好きなんですー! お味噌汁は毎日飲んでいるから、ソイチェックで「なんだかんだいってレベル5!」というホームランを期待していたんですが、レベル2でつくれないし、つまらないんですよ。
ライチ:じゃあ、自前の女性ホルモンでまかなっているということになるのかな。
マンゴー:あ、そういうことですかね。100点の子宮で女性ホルモンがばっちり出ているという検査結果だったから、そちらの心配はしてないのですが。
ライチ:私は卵巣の手術をしてから健診に行っていなかったので、婦人科を受診してきました。エクオールをつくれなかったけど、女性ホルモン値は正常か? という確認ができればと。
マンゴー:おお、行動力ある! どうでした?
ライチ:それが、いま現在、更年期障害の症状がみられないので、血液検査には至らず。でも医師には「卵巣の手術をしたから半年に一度は健診に来なきゃダメでしょ!」と怒られました。2年経っていたから。
マンゴー:健診で異常はみつかったのですか?
ライチ:それが、子宮筋腫が見つかったんだよね。
マンゴー:あれま、やっぱり健診は大切なんだ。子宮筋腫の対処法は決まりました?
ライチ:それがね、医師には女性ホルモンの話を聞きたかったのだけど、「更年期は誰でも来る」「症状が出る人と出ない人がいる」「症状があっても治療しない人もいる」「閉経はいつくるかわからない」という、なんとなく「なんでお前来たの?」的な圧があって、うまく言い出せなくて。言われていれば子宮筋腫まで話が及ばずに、「次も健診来てね!」で終わってしまったんだよね……。
マンゴー:ええっ、そんなことがあるのですね!? 話が及ばないってことは、今すぐ何かする必要がないってことなのかな……。
ところで師匠は、大豆製品を好きですか?
ライチ:私は好きとまではいかないけど、『ソイチェック』の検査説明にあったように前日は大豆製品を意識的に食べたよ。これがザーサイのせ冷ややっこ。
マンゴー:めっちゃおいしそう~。 こりゃビールも進むわー!
ライチ:別居中の夫が低糖質ダイエットをしているらしくて、どんぶりもののご飯を豆腐に置き換えていたのね。牛丼なら豆腐に牛丼のレトルトをかけて食べているんだって。
マンゴー:ヘルシーだし、おいしそうですね。
ライチ:すき焼き豆腐みたいになっておいしいらしい。こんな感じのお料理なら、私たちのような人もたくさんお豆腐を食べられそうだよね。……カレーは合わないと言っていた(笑)。
マンゴー:カレーはお米と食べたいですね。親子丼のご飯を豆腐にするのも合いそう。
ライチ:私はレベル1の結果をうけて、近所のお豆腐屋さんで売っている「甘酒豆乳」も定期的に飲んでみようと思った。
麹でつくられた甘酒が入っていて、独特の豆腐くささを感じずに美味しく飲めるの。家でつくりたかったら、豆乳と甘酒の素と混ぜればOKだと思う!
オレンジ:ひゃん!「丁寧な暮らし」ができそうな環境~! 私はスーパーで探してみます!
ライチ:あとは寄せ豆腐にシロップをかけて食べる。勝手に「甘奴(あまやっこ)」って呼んでいます。豆花(トウファ)風になるよ。
マンゴー:出た、師匠のネーミングの妙! このシロップは何ですか?
ライチ:シロップは白砂糖にきび砂糖を少し混ぜて作った。アイスコーヒーとかにガムシロとして使ってるよ。
オレンジ&マンゴー:ていねい~!
マンゴー:私は、エクオールから女性ホルモン様作用を得られないということで、あるイキモノに頼って大豆製品をたっぷり摂ろうかと。
マスカット:生き物?
マンゴー:納豆菌です!ふつうの納豆を食べ飽きたので、高級納豆を買ってみました!
平置きされている納豆は、3パックで100円前後じゃないですか。でもこれらは2パックで200円! なんとひとつあたり3倍のお値段なのです。
オレンジ:高級~!
ライチ:おいしいのかな?
マンゴー:はい、すごくおいしいです。昔、納豆を毎日食べて飽きちゃったのですが、これは風味が違うし、薬味もおいしい。ご飯にかけず、単品でじっくり味わいたくなるんです。子どもたちもハマって、最近我が家のデザートは納豆に!
マンゴー:冷蔵庫に納豆専用ストッカーもできました。若者がクローゼットからルンルンしながら服を選ぶがごとく、今日は何を食べよう~?て選ぶんですよ。
マスカット:その気持ちわかるー。 ど定番でこんなに遊べるなんていいよね。
マンゴー:そう! さらにエクオールをつくれなくても、大豆そのものにもよい効果があるようなんです。
西岡先生からのコメント
米国FDAはコレステロールを低下させる効果として、1日25gの大豆蛋白摂取を認めました。(大豆イソフラボンが損なわれない状態で、大豆に含まれる形で摂取される必要がある)。動物実験では骨密度を増加させるが、ヒト対象の臨床試験では明らかではない、とされていますが、骨塩量の低下した更年期女性に対しては効果ありとの結果が。更年期症状に対してはわずかな改善にとどまるが、心血管系には良い影響を与え、骨代謝も改善が期待できる、と報告されています。
<女性医学ガイドブック 更年期医療編2019 (日本女性医学学会 編)>
大豆蛋白25g摂取するには? 食品内の大豆蛋白量
食品 | 食品内の大豆蛋白量 | 25g摂取に必要な量 |
納豆1パック (40~50g) | 5~8g | 3~5パック |
豆腐1丁 (300g) | 15~20g | 1。5丁 |
豆乳1杯 (200m) | 7g | 3。5杯 |
枝豆 (100g) | 10g | 250g |
マンゴー:というわけで、例えエクオールに変えられなくても、更年期にとって大豆はよきパートナーってことですよね。
ライチ:あれ、でも最後に「現実的には摂取不可能 食品でコレステロールは下げられない。」ってあるよ。確かにこれだけの量は……
マンゴー:いや、食べられますよ! 師匠の夫さん、牛丼かけ豆腐でもう満了じゃないですか! 私も納豆2パック食べるときもあるし。
オレンジ:実は私もマンゴーくんの高級納豆に触発されて、牡蠣仕込み醤油漬け納豆を買ってみた! 納豆は好きじゃないけど、牡蠣醤油が好きだからいけるかもと思って。
マスカット:みんなハマりだすセレブ納豆沼……。
マンゴー:絶対うまい、それ! 私、唎酒師ならぬ、唎納豆師を目指そうかな。
味は後味スッキリの「貴族系」と土の薫りを感じる「農民系」に分けられるような気がしていて、前者は臭み少なく薬味が香り高い、後者は粘りが強くずっしりとした大豆感が……(ブツブツ)。
ライチ:オレンジさんは前回の対談で、サプリを飲み始めたけど続いている?
オレンジ:すみません、続いていません。(一同 笑)
でも、この対談をきっかけとして今回こそは続けようと、いま誓いました。
結果はいずれお伝えします!
マンゴー:誓いが多い!(笑)
オレンジ:そうお? マスカットさんはその後大豆製品からエクオールを摂るということだったけど、どうなった?
マスカット:大豆製品はヴィーガン的な暮らしをしているわたしにとっては唯一と言っていいほどのタンパク源だからさ。どうせ食べるし、細々だけどつくれるという判定に満足してしまって。
そういう意味でエクオール検査の結果のことも、すっかり忘れてた(一同 笑)
マンゴー:忘れないで―!(笑)
でも主食になっているなら心配ないか。ソイチェックの結果から四者四様の対策をするようになったから、自分の身体を知るって楽しいですね。
みなさん、最後に何かあります?
オレンジ:実はスーパーで甘酒豆乳を探したら見つからず、まず甘酒単体を飲んでみたのですが、ダメでした………。
ライチ:あらー、残念。
マスカット:私が伝えたいのは、女性ホルモンに関係なく恋愛はいいってことかな。
マンゴーちゃんも恋せよ乙女!
マンゴー:それ(笑)!? 私はとりあえず納豆菌と恋愛中です!
対談から数日後
ライチ:あのあと、甘酒豆乳を自作してみたら、豆腐屋さんのほど濃厚ではないけど、なかなかおいしくできました。でも5日間飲んだら、5日目には豆くささがまた気になるようになっちゃったんだよね。うーむ、メーカーによっての相性があるかも。
マンゴー:師匠、『ていねいな暮らし』というより『豆乳実験室』になっている……さすがです! 実は私も昨日から真似をしてみまして。コロナのせいで嗅覚が鈍感になったからか、おいしくてがぶ飲みしてます。
私たち、来年またソイチェックを受けたら、12%の選ばれし者になれる気がしますね♪
ライチ師匠とマンゴーの大豆生活は一体どうなるのやら。
数か月後に再びのチェック予定です!
西岡先生からのメッセージ
完熟チームのみなさま、とても熱心に大豆生活を送られていますね。以下、ご参考になさってください。
大豆ソフラボンを含む食品のうち、豆腐、納豆、煮豆、みそといった「伝統的な大豆食品」については、これらを食べることでの大豆イソフラボン由来の健康への悪影響は、現時点では確認されていないといわれています。大豆食品は、良質なタンパク質を含んでいますし、カルシウムなども豊富で、日本人にとっては摂りやすく重要な栄養源のひとつです。毎日の食生活の中で、他の食品とともにバランスよく食べることをおすすめします。また、大豆イソフラボンを関与成分とする特定保健用食品は身の回りに案外たくさんあるものです。知らない間に大豆イソフラボンの摂り過ぎにならないよう気を付けてくださいね。
現代女性の平均寿命から考えると、閉経後の人生は40年近くあり、更年期は人生の折り返し地点といえるでしょう。この人生の折り返し地点をどのように受け止めるのか、そしてどのように過ごしていくのかによって、閉経後の人生の質(Quality of Life;QOL)は違ったものになるでしょう。
今後の人生をよりよいものとしていくためにも、自分の心身の変化を見つめ、コントロールしていくことが大切になってくると思います。
参考文献
1)農林水産省HP
https://www.maff.go.jp/j/syouan/nouan/kome/k_daizu_qa/#b10