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毎日忙しく、疲れもたまりがちなメノ活世代。「運動した方がいいのはわかってるけど、これ以上がんばれないよ~」っていうのが正直な気持ちでは?
がんばらなくてもいい、気持ちいいレベルのゆるーいトレーニング&ストレッチ<メノトレ>は、今日のからだを快適に、明日のからだをもっと元気にするコツをお伝えします!
過ごしやすい時期になってきたとホッとしたのも束の間、雨やくもりが続いて身体が重たいと感じていませんか。
新生活への疲れも乗っかってきて、「なんだかボーっとする」「やる気が出ない……」というお嘆きも増えているのではないでしょうか。
今回は、やる気がなくてもできそうな「ゆううつ気分をスッキリさせる」ストレッチをご紹介します。朝起きてベッドの上でそのままできるので、メノトレ史上、最もカンタンといってもいいでしょう。個人的には命令形でおすすめしたいと思います! DO IT♪
「胸おおびらき」
胸から肩、背中にかけて位置している筋肉である大胸筋、肩甲下筋、小胸筋、広背筋に効かせていくストレッチです。腕を曲げる角度によって筋肉へ負荷のかかる比重が変わってくるので、90度編と120度編を両方行ってくださいね。
1.90度編
①ベッドにあおむけの状態で寝る。
②両腕をまっすぐ開き、身体がTの字になるようにする。
③肘を90度に曲げて、そのままの姿勢で30秒深呼吸を繰り返す。
2.120度編
90度編の②までは同じ
④両てのひらを頭頂に置くように、脇と腕の内側が120度になるようにし、30秒深呼吸を繰り返す。
※肩に痛みを感じるようであれば、中止してください。
ちなみに120度は以下のようなポーズです。
これだけ? と思われるかもしれませんが実際におためしください。私、マンゴーは120度のポーズで背中側の広背筋がイタ気持ちよく伸び、「広背筋は腰までつながっている! そして凝っている……」と自覚しました。肩・背中・腰が凝っている人にも良さそうです。
では「胸おおびらき」はなぜ良いのか。それは、胸や肩甲骨のまわりにある筋肉がほぐれ、肩や肋骨がひらいて深く呼吸ができるようになり、自律神経の働きが安定していくからです。(風が吹けば桶屋が儲かるのような相関関係がありますね)
自律神経は人の生理機能、たとえば呼吸や血圧、体温の調節また排便排尿の調節などに関わっている神経で、大まかにいうと交感神経と副交感神経に分けられます。交感神経は主に身体のエネルギーを使うために身体の機能を促進する役割があり、それに対して副交感神経はエネルギーをため込んで身体を回復させようとする役割があります。
交感神経と副交感神経は同時に働いているのですが、体内や外界の環境変化によって絶えず優位性が変動しているといわれています。例えば「外気が寒い」と脳が感じると、交感神経が優位に働き、各臓器が体温を上昇させようと活発になります。一方で食事のあとは、消化の働きを促す副交感神経が優位になり、身体がリラックスして眠気を誘発するのです。
そして、この交感神経と副交感神経が上手に機能していないと、ほてりや便秘などの症状が出たり、「昼間は眠いのに夜になったら眠れない」というような不調が現れることがあります。どうでしょう、心当たりはありますか。
こういった状態から抜け出すめに、この「胸おおびらき」があります。冒頭で説明したように、まず胸を広げて深呼吸をすることで、身体にしっかり酸素を取りこむことができ、身体の機能が活性化されます。同時に深い呼吸を安定して行うことで、自律神経(交感神経と副交感神経の両方)の機能が安定していくのです。
さらに身体を活発にさせる交感神経は、肩甲骨の近くにある胸椎(きょうつい)という背骨から派生しているので、ストレッチによって胸椎を刺激することで交感神経が刺激され、身体がシャキッと目覚めるというわけ。
ストレスフルな日々を送っている方こそ、ぜひ毎日の習慣にして、気持ちよく一日のスタートを切ってくださいね!
監修:理学療法士 浜野 久美子