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10年ぶりのメガネ作り。ド近眼と老眼のダブルパンチをどう切り抜ける?「50歳のうぬぼれ鏡」Vol.25

眼鏡がないと自分の眼鏡試着姿が見えない完熟ライチさん

チーム完熟 の【完熟お見舞い、申し上げます】
既婚、未婚、子あり、子なし、シングルマザーとバラエティに富んだ編成のコピーライター集団「チーム完熟」。酸いも甘いもかみ分けてきた40代~50代の4人が人生の後半にさしかかり、訪れた心身の変化に向き合う奮闘記【完熟お見舞い、申し上げます】。同世代の読者が抱えるモヤモヤした気持ちを少しでも明るく照らせますように!


当コラムでコンタクトレンズを作った回からはや2年弱。今回のテーマはメガネです。
一番使用頻度の高い日常&仕事用メガネがだいぶボロボロになっており、新調しなきゃな~とずっと思っていたのです。
今のを買ったのいつだったかな。もしかしたら10年近く前。ほぼ10万円かかりました。
私は強度近視なので、レンズを屈折率の高い薄型にした方が歪みが少なく、軽くて快適。結果、度の弱い人のメガネに比べてかなり高価になってしまうんです。

レンズもフレームも傷だらけになって貧乏くさいし、老眼が進んで視力を測り直した方がいいんだろうなと思いつつ、なかなかメガネ屋さんに足が向きませんでした。
お財布の打撃に加えて、視力検査のめんどくささと、フレーム選びの難しさ(試着して鏡を見ても、ぼんやりしていてわからない)も億劫になる理由。


そんな折、ネットニュースで面白い商品があることを知りました。それはサウナ用メガネ。
今どきのサウナブームに対応した、水や熱に強いフレーム&レンズのメガネが人気を集めているというのです。
お風呂用メガネという商品じたいは以前からありましたが、役所や銀行の窓口に備え付けのチープな老眼鏡のようなもので、デザイン的にあまりやる気が感じられないものばかり。対してこのサウナ用は、なかなかお洒落に見えました。


私はこのところ、銭湯めぐりがプチブーム。
昨年、給湯器が壊れて一時的に銭湯通いをする必要がありました。このときたまたまリニューアル直後の、キレイで快適な銭湯に出会ったことから味をしめて、自転車で行ける範囲の銭湯をあちこち回っているんです。
ただ、行き慣れたところならともかく、初訪問の銭湯に裸眼で入るのはかなり不安。普通に見えた浴槽が実は深くて、溺れる!?と思ったこともありました。


コンタクトレンズは目に負担がかかるので、なるべくならつけたくない。
そして、通常のメガネはレンズの保護コーティングが熱に弱く、お湯がかかるとそこから傷になるおそれがあります。
というか、過去のメガネは全部それでダメにしています。
銭湯や自宅のお風呂用に、サウナ用メガネを買いがてら、近頃のメガネの流行りをリサーチしてみようかな。
若者に人気の、某大手チェーンストアに行ってきました。


商品は店頭ですぐに見つかりました。
デザインが4タイプ、カラーがそれぞれ3色あり計12種。かけて鏡に顔を思いきり近づけ、ぼんやりしてよく見えないながら比較して選んでみます。
大ぶりなスクエア型はフレームが太めで威圧感があって似合わない。小ぶりな丸形レンズは『負け犬の遠吠え』で一世を風靡した酒井順子さんのようなサブカル感があって、私にはハマりすぎてしまう気がしました。似合いすぎてもイヤというこの感情、わかっていただけるでしょうか。
消去法でごく一般的なボストンタイプに。


視力検査は、Cの字があっちゃこっちゃ向いたアレ(ランドルト環というそう)はなし。機械をのぞきこんで気球の写真が出るアレだけ。自動で動く無人システムでした。
特殊用途のメガネなので、レンズの度数は1.0刻みとざっくり。最も強い度数が-8.0なので、自動的にそれになりました。そういえば度付きの水泳用ゴーグルもこういう感じだったな。
私の普段用のメガネよりも弱いですが、裸眼よりは相当まし。出来上がるまでは1週間かかるとのこと。


と、いうわけでスピーディにお目当ての商品を手に入れたのに、どうしてだろう。買い物後に特有の高揚感をまったく覚えないことに気づきました。気に入って買った商品なら、たとえボールペン1本でもうきうきするものなのに。


経済・ビジネス系のニュースで、よく「モノ消費からコト消費へ」とか「体験型消費」なんてマーケティング用語を見かけます。
要するに、単に商品を提供するのではなく、接客や商品探しも含めて一連のエンタテインメントとしてショッピングを楽しんでもらおうというのが、今どきの販売業のトレンドなわけです。


今回のメガネ購入では、まずデザインの選択の幅が狭かったこと。
そして、店員さんの接客が本当に必要最低限だったことがあります。
例えばサウナ用メガネが普通のメガネとどう違うのかの説明はありませんでした。試着した顔を見たのも私だけ。「サウナお好きなんですか」的なちょっとした世間話も当然、皆無。
対面販売なのに、通販のような「モノ消費」でした。


ただ店員さん、冷たい感じではない
んです。なるべくお客さんを放っておいて自由に泳がせる。話しかけるのはあえて避けている。そういう接客の方針なんだろうなという印象を受けました。
確かに、商品を気軽に見たいだけなのに、いちいち店員にまとわりつかれるのがいやだというお客さんは多いでしょう。特に、このチェーンストアのターゲットなのだろう、若い世代には。
アパレルなどの店舗でも店員に寄って来られたくないから、通販で買うという話はよく聞きますからね。
わかります。私も若い頃はそうでした。


と、頭では納得したものの、私は人生の質と切っても切り離せない大事な相棒を、こういう淡白な接客のお店では選びたくないなと思いました。
ファッションに合わせて掛け替えるような、アクセサリー的なメガネならいいですけどね。
そこで完熟メンバーにメガネ情報をつのったところ、さすが酸いも甘いも噛み分けたフルーツたち。有用なアドバイスが得られ、特に完熟オレンジさんは、具体的にお店をおすすめしてくれました。ありがとう!


てなわけで、次回も引き続きメガネ編。おすすめ店でとことん、メノポーズ世代のメガネ選びについて、聞き倒してこようと思います!

チーム完熟・ライチ(ライター)

「チーム完熟」のクールダウン担当、通称・師匠。1971年生まれ。雑誌編集を経て1997年からコピーライター。既婚・子なし・別居中。2018年から認知症の実母の保護者となり、2020年に看取る。コロナ禍でのもっかのマイブームはプロ将棋観戦。
執筆note 「完熟5(かんじゅくふぁいぶ)」

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